女子の推し活ではおなじみ「痛バッグ」。
アクスタや缶バッジ、推しぬいを付けて推しアピールを全力で楽しむ「痛バッグ」ですが最近の推し活シーンでは、その「痛バッグ」のトレンドにやや変化が起きています。
今回は、2022年最新の痛バッグトレンドとともに推し活シーンとファッショントレンドの関係についても解説していきます。
推し活女子は今何を楽しんでいて、今のニーズはどんなところにあるのか?
ぜひ商品企画の参考にしてみてください。
推し活定番アイテム「痛バッグ」とは?

「痛バッグ」とは、推しキャラの缶バッジなどのグッズをびっしり付けて推しキャラをアピールするバッグのことを指します。
「痛バッグ」は、アニメキャラクターグッズの種類が増え、トレーディングタイプの缶バッジなどが増えた2000年代前半頃から登場したオタク風景のひとつ。
獲得した推しキャラの大量の缶バッジやラバスト(ラバーチャームストラップのこと)などさまざまなキャラクターグッズでびっしりと覆い付くしたバッグやリュックを持ち、そのキャラや作品の熱烈なファンであることをアピールするアイテム。
そのインパクトのあるバッグでアピールする様子を〝オタクっぷりを包み隠さない痛い奴のバッグ“という(オタク特有の)自嘲を込めて誰が呼んだか「痛いバッグ」→「痛バッグ」「痛バ(いたば)」という名称でオタクの間で広がっていきました。

そんな「痛バッグ」がおしゃれアイテムに進化
そんな「痛バッグ」が呼び名とともにオタクシーンに定着するようになってきた2010年代には女子のオタ活を中心に、従来の痛バッグより可愛いデザイン、推しのイメージを表現したデザイン、他にはない自分だけの個性的なデザインなど、痛バッグを自分で作るムーブメントが起きます。
(一時期は、その個性的なデザインを競う痛バッグコンテストも開催されていました)
そして2020年代に入り、オタ活が推し活と呼ばれ、さらに推し活シーンが広がります。
今までのパワフルな痛バッグも健在ながら、最近では推し活をおしゃれに楽しむ女子が増え痛バッグは他の推し活アイテムとともに、Z世代のファッショントレンドも取り入れられたアイテムに進化しました。
痛バッグの2022年トレンドは「小型・くすみカラー」
推し活シーンで活躍している痛バッグ。今、InstagramやTwitterでも見かけることができる、推し活女子が持っている最新の形のものを集めてみました。
最新痛バッグのポイント
少し前までの痛バッグのイメージに比べて、デザインがよりファッショントレンドに近いものになっていることが分かります。
今どき痛バッグの、おさえておきたいポイントをまとめてみましょう。
- 小型バッグ・サッチェルバッグタイプ
- トレンドのくすみカラー・パールアクセ
- アクスタやマスコットが収納できるミニポーチ付き
- やっぱり根強い中見せクリアバッグ
アイドルやK-POPのトレンドも大きく影響するZ世代を中心にファッショントレンドアイテムや要素が、推し活アイテムにも少なからず影響していることがわかります。
小型バッグ・サッチェルバッグタイプ

10~20代ファッションアイテムでも昨年から人気の小型バッグ。
サッチェルバッグと呼ばれる学生カバン風のミニサイズバッグは、どんなコーデにも合う程よいサイズであることから、推し活女子の推しコーデでも人気です。
トレンドアイテムとして普段使いにも使えて、オタ見えしない。
だけど推しグッズを収納する前提で作られた機能性のある痛バッグとしても有用。
そんな小型バッグが、映える推し活アイテムとして愛用されています。
トレンドのくすみカラー・パールアクセ

少し前まで、痛バッグの推し色カラーバリエーションといえば原色カラーが多かったのですが最近では、トレンドのくすみカラーのバッグが推し活シーンでも人気です。
さらに、韓国ファッショントレンドでも人気のパールがバッグの取っ手や、バッグチャームにあしらわれたものも見かけます。
くすみカラーのファッションコーデがトレンドの昨今、推し活女子のコーデも、ベージュやくすみピンク、ペールグリーン、ベージュ基調のチェック柄、ツイードジャケットなどがメインです。
そんなトレンドにぴったり合うバッグが痛バッグとして愛用されていることが分かります。
アクスタやマスコットが収納できるミニポーチ付き

ぱっと見はトレンドのファッションアイテムですが、推し活ニーズに対応しているポイントがバッグチャームになっているミニポーチ。
バッグカラーに合わせたクリアポーチは、小物入れとして使えるものですが推しの小さめマスコットやアクスタ、概念アクセなどを入れて見せ収納することで、さりげなく推しをアピールすることができます。
学校や職場でオタばれしたくない人にとっては、バッグからミニポーチを取り外しておけるのも大事なポイントです。
やっぱり根強い中見せクリアバッグ

コンサートやイベントでは、アクスタやぬい(ぬいぐるみ)、ペンラ(ペンライト)やフラッグ、うちわなど持っていかなければいけないライブグッズや推しグッズがけっこう多いのです。
そして推しをアピールしたいし、推しコーデでおしゃれして行きたい。
推し活を機能的に、かつ、おしゃれに楽しみたい推し活女子には、クリアバッグはやはり根強いニーズがあります。
見せ収納できるクリアバッグ+推し色のバッグインバッグでデザインがおしゃれなセットアップ痛バッグの人気は高いようです。
パイピングクリアポーチ・クリアバッグは、クリアPVCを使用したもの・パイピングに推し色(カラーバリエーション)をあしらうことで
推しぬい収納やアクスタケースなどの推し活グッズとしてのニーズに合わせることができます。
痛バッグでも根強い人気があるクリアバッグ・ポーチは推し活ニーズでのデザイン研究次第で可能性が広がります。
トレンドを反映する推し活シーン

サッチェルバッグ、くすみカラー、パールアイテム、など痛バッグにもトレンドが色濃く反映されていることがわかりました。
特に色合いは、推しのアイドルやキャラが持つイメージカラーやコンセプトカラーである「推し色」として推し活グッズでは重要な要素になります。
一般的に、女性は色に敏感といわれています。
中間色、くすみカラー、パステルカラーと、同じカラーラインナップでもトーンの違いは一般的なファッションコーデはもちろん、推しの解釈や、推しコーデにも大きく影響します。
痛バッグ・推し活グッズに見るトレンドカラーの変遷

カラフルな印象の強い痛バッグですが、先述で紹介したようにそのカラーバリエーションは、カラフルな原色から、ファッショントレンドのくすみカラーに変わりつつあります。
もちろん、推しのイメージに合わせた原色カラーやビタミンカラーも常に一定の人気がありますが推し活とファッションを同時に楽しむZ世代女子にとって、服やヘアスタイルに合わせた、ファッションアイテムとして推し活アイテムを取り入れることも重要です。
トレンドファッションに合わせやすい、くすみカラーやペールカラーを、おしゃれな痛バッグや推し活グッズに取り入れることで推し活女子に「かわいい!持ちたい!」と思ってもらいやすいことは間違いありません。
「オタク向けじゃないけど、意外な●●が機能的で推し活グッズとして活用できた!」など自分で新しい使い道を発見したアイテムを、SNSでお役立ち情報としてシェア拡散するのも推し活女子の楽しみ方のひとつです。
トレンドのくすみカラーやトレンドキーワードを取り入れたファッション小物を、推し活グッズとしても活用してもらうというアプローチでグッズデザインを行うのもひとつの方法かもしれません。
推し活の定番アイテム「痛バッグ」の最新トレンドについて解説してきました。
今や、Z世代女子の推し活トレンドは、そのままファッショントレンドとも結びついていることがわかります。
ファッショントレンドでの流行色やモチーフを取り入れつつ、ライブ・イベントなど推し活シーンでも持ち歩いてもらえるような機能性を兼ね揃えたアイテム。
それが、2022年の推し活グッズ・キャラクターグッズで押さえておくべきポイントになるでしょう。
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白峯アサコ
街で見かけた3~4人で歩く、推し活女子たち。
くすみカラーのガーリーなコーデで、みんなサッチェルバッグを持って歩いていました。)
パッと見には推しグッズやオタクグッズを持っていない、単におしゃれな女子に見えますが、髪色、バッグ、スマホケース、アクセなどでそれぞれの推しが誰なのかがだいたいわかりました。
みんな推しコーデまとめるの、うまいなあ…。