現在は、第5次カプセルトイブームの真っ只中。
専門店が次々と登場し、子どもから大人まで幅広い年齢層の方で賑わっています。
今回は、第5次カプセルトイブームについて詳しくご紹介します。
ブームの概要はもちろん、カプセルトイの商品バリエーションについても解説。
この記事を読むだけで、カプセルトイの現状と最新の商品展開についてしっかりと押さえられます。
目次
第5次カプセルトイブームの概要
【はじめに...】第1次~第4次ブームについて
現在、街角やSNSで盛り上がりを見せているカプセルトイですが、現在のカプセルトイブームは、実は通算5回目。
これまでにもカプセルトイが注目されるタイミングは4回ほどあり、ブームの回数を重ねる度に、大人も楽しめるコレクションアイテムとしての魅力を広めてきました。
ここでは、第1次~第4次カプセルトイブームの概要をご紹介します。
第1次カプセルトイブーム
第1次カプセルトイブームは、1980年代に起こりました。
1983年に「キン肉マン消しゴム(通称:キン消し)」が発売され、当時の小学生の間で一大ブームとなった後、1985年発売の「SDガンダム」も大ヒットしました。
この時代は、ほかにも「ビックリマンチョコ」など、少・中学生男子が集めたくなるような特徴を持つ低価格な商品が人気を博しており、カプセルトイもその潮流にあって流行したものと言えるでしょう。
なお、1970年代まで1回10円~50円だったカプセルトイの価格は、このころ1回100円に引き上げられました。
第2次カプセルトイブーム
第2次カプセルトイブームは、1995年ごろに起こりました。
当時主流だった1回100円の商品に加えて、200円の商品が登場。
フルカラーフィギュアや着せ替えフィギュア、シューター付きのコマなど、100円では表現できない、よりハイクオリティな商品に注目が集まりました。
このころから、大人のコレクターを満足させるようなシリーズや商品のラインナップが充実し、カプセルトイを楽しむ年齢層も広がり始めたようです。
第3次カプセルトイブーム
その後、2000年代に入り、第3次カプセルトイブームが到来。
大人の女性にもアピールする、デザイン性・作家性を強く押し出した商品が多く展開され始めました。
アイデアの新鮮さや“サブカル感”で勝負する新鋭メーカーも現れ始め、中でもキタンクラブが2012年に発売した「コップのフチ子」シリーズは、SNSとの相性の良さもあり大ヒットしました。
フィギュアや小物の造形に求められる精度は上がり、300円~400円の商品が増えたのも第3次カプセルトイブームのころからです。
2018年ころからは、さらにハイクオリティな500円のカプセルトイも増加。
価格設定の幅が拡大したことにより、カプセルトイの表現の可能性も大きく広がりました。
第4次カプセルトイブーム
コロナ禍前の2018年ごろは、カプセルトイのインバウンド需要が高まりを見せ、第4次ブームとなりました。
空港に設けられたたカプセルトイコーナーは、海外からの観光客に好評のようです。
また、「設置場所さえ見つかれば低コストで運営できる」という、カプセルトイならではの強みを活かし、観光地やホテルにカプセルトイ筐体を設置するケースが多く見られるようになりました。
※カプセルトイブームの定義については諸説あり、2023年現在を第4次ブームとする声もあるようです。
しかし、本記事においては「一般社団法人日本カプセルトイ協会」の見解※1を参考にし、コロナ禍以降を第5次カプセルトイブームとして扱います。
1 一般社団法人日本カプセルトイ協会:カプセルトイ市場動向調査 令和 4 年度(2022 年)結果報告
「ガチャ活」がブームを後押し
Z世代を中心に流行しているのが、
「ガチャを回す」→「集める」→「かわいくカスタマイズする」→「SNSに投稿」
という流れで楽しむ“ガチャ活”です。
透明のポーチやカラビナで、カプセルトイを自己流にアレンジ。
カプセルトイを集めて楽しむだけでなく、自分らしさをアピールするためのアクセサリーとしても有効活用できます。
以下の記事で“ガチャ活”を詳しくご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
カプセルトイ専門店も増加中
コロナ禍の2020年ごろから2023年現在に至るまで、商業施設やJRの駅へのカプセルトイ専門店の出店が増えており、第5次ブームの象徴的な現象と呼べそうです。
カプセルトイ専門店の増加は、カプセルトイをより身近な存在にし、さまざまな年齢層の方が初めて遊ぶきっかけを作ってくれるのではないでしょうか。
先述した“ガチャ活”の流行とも無関係ではないでしょう。
なお、近年カプセルトイ専門店が増加している背景には、
- 新型コロナウイルスによる空きテナントの増加
- 省スペースで展開できる
- 人を介することなく展開できる“無人エンターテインメント”としての価値が、コロナ禍によって浮き彫りになった
などが考えられます。
進化するカプセルトイ
広がる価格帯と商品のバリエーション
1990年代までのカプセルトイは100円・200円が主流でしたが、商品バリエーションの増加とクオリティの向上に伴い、2023年現在では300円~500円が主流となっており、1,000円以上の商品も珍しくありません。
中には2,500円~5,000円程度の高額なガチャもあり、カプセルトイとして展開できる商品の種類やクオリティの幅は、価格とともに拡大しています。
オンライン販売
引用:https://parks2.bandainamco-am.co.jp/gashapon.html
「近くに回したいガチャがない」「まとめてたくさん回したいけれど、持って帰るのが大変」などのニーズに応えてくれるのが、カプセルトイのオンラインサービス。
ランダムで商品が出てくるドキドキ・ワクワク感はそのままに、自宅に居ながら思う存分お気に入りのガチャを回せます。
ガチャガチャ筐体も進化
キャッシュレス化が進んだ現代において、ガチャガチャの筐体も現金不要のタイプが増えています。
Suica・PASMOをはじめとした交通系電子マネーや、PayPay・LINEPayなどのQRコード決済に対応した筐体も登場しており、硬貨の所持や両替の手間を省いて、より手軽に楽しめます。
また、下敷き、ポスター、色紙などの“平面アイテム”を販売できるフラットタイプのガチャガチャ筐体も(右図)。
“カプセル”に縛られない商品展開が可能で、ガチャの魅力と可能性をさらに一段階押し上げてくれそうです。
いろいろなカプセルトイ
ここからは、2023年の時点で展開されているカプセルトイを、商品ジャンルごとにご紹介します。
カプセルトイには多くの商品ジャンルがあるため、ここで全てをご紹介することはできませんが、興味深い特徴を持った商品を独自の視点で厳選しました。
標準的なラインナップの確認や、商品のアイデア探しなどにご活用いただければ幸いです。
卓上フィギュア
引っ掛ける・座らせる・ペン置きになるなど、ちょっとしたスペースを活用しながら、卓上を愉快に演出してくれるミニフィギュアです。
2012年発売の「コップのフチ子」シリーズ(例①)が第3次カプセルトイブームをけん引したことは前述の通り。
2020年発売の「ネコのペンおき」シリーズ(例③)もまた、近年のカプセルトイブームの代表的なヒット商品です。
これらの卓上フィギュアは、SNS投稿と相性が良く、職場のデスクに気軽に置けることなどから、大人の女性からも支持されそうです。
卓上フィギュアの例①
卓上フィギュアの例②
卓上フィギュアの例③
ミニチュアフィギュア
既存の物や商品を、手のひらサイズにスケールダウンしたミニチュアフィギュアです。
細部まで精密に作りこまれた造形と美しい彩色は、数百円とは思えないクオリティの高さ。
どの商品が当たっても“ハズレ”感がないため、コンプリートするまで思わず何度も回してしまいそうです。
カプセルを有効活用できるアイテム
カプセルそのものを商品の一部として活用するタイプです。
ユニークなアイデアは見て・手に取って楽しいだけでなく、プラスチックごみの削減にもつながるため、企業のSDGs/サステナブルな取り組みとしてもアピール可能です。
カプセルを有効活用できるアイテムの例①
カプセルを有効活用できるアイテムの例②
ハイクオリティなフィギュア
下記のリンク先にある商品は、なんと1回2,000円のカプセルトイ。
ニシアフリカトカゲモドキを原寸大&26箇所のフル可動で再現した、プレミアムなフィギュアです。
もはやカプセルトイの範疇を超えていると言っても過言ではない、圧倒的なクオリティの高さが特徴。
現在のカプセルトイで展開できる商品の幅広さを、一目で感じ取っていただけるのではないでしょうか。
アクリルグッズ
近年何かと話題の“推し活”。
カプセルトイにおいても、推し活に欠かせないアクリルグッズが展開されています。
手持ちのアクスタ(アクリルスタンド)と組み合わせて使える商品(例①)や、アイドルのオフィシャルアクスタ(例②)など、商品バリエーションはさまざま。
推しのグループのガチャを見つけたら、きっと回したくなるはずです。
リング
通称“ガチャリング”と呼ばれる、大きめのモチーフが目を引く指輪です。
個性的でキュートな見た目は、SNSと相性抜群。
ファッションのアクセントに使ったり、ミニチュアフィギュアのように置いて飾ったりと、さまざまな楽しみ方が可能です。
Z世代はもちろん、幅広い年齢層の女性から人気のようです。
ミニカード
トランプやUNOをそのままサイズダウン!
超ミニサイズのカードゲームです。
カード1枚1枚にはしっかりと印刷が施されており、なんと実際に遊ぶことも可能。
ポンとポケットに入れておけば、話の種にもなってくれそうです。
フラット(平面)アイテム
“カプセル”トイではありませんが、平面(フラット)アイテムのガチャも、近年ラインナップを拡大しているようです。
画像のクリアファイルやペーパークラフトのほか、下敷き、色紙、ポスター、コースターなど、さまざまな平面アイテムを手に入れられます。
フラット(平面)アイテムの例①
フラット(平面)アイテムの例②
バッグ・ポーチ
手荷物や小物の整理に役立つ、バッグ・ポーチ類もカプセルトイで手に入れられます。
定番のエコバッグのほか、実用性重視のアイデアバッグ(例①)や、ユニークなデザインのポーチ(例②)など、さまざまな特徴を持つバッグ・ポーチが展開されています。
ぬいぐるみ
推し活用語で“ぬい”と呼ばれるぬいぐるみは、近年のカプセルトイブームでラインナップの広がりが見られる、注目のアイテムのひとつです。
アニメ・マンガなどのキャラクターIPを活用したデザイン(例①)だけでなく、オリジナルデザイン(例②)に挑戦するメーカーもあります。
カプセルにギュッと押し込まれたぬいぐるみは、取り出すと想像以上のボリュームがあるため、満足感もばっちりです。
まとめ
2023年現在盛り上がりを見せている、第5次カプセルトイブームについてご紹介しました。
カプセルトイというと、一昔前までは100円玉を1枚か2枚入れて楽しむ、子ども向けの遊びというイメージでした。
しかし、今日におけるカプセルトイは、1,000円以上のハイクオリティな商品を展開したり、電子決済に対応したり、オンラインで遊べるようになったりと着実に進化し、子どもから大人まで幅広い層が楽しめる国民的な遊びとして定着しています。
また、設置場所の自由度や運営コストなどのメリットから、アーティスト・アイドルのライブ/イベント会場、観光地をはじめ、さまざまな場面で活用されるケースが増えています。
さらに、Z世代を中心に「ガチャ活」という名前で独自の遊び方が浸透しつつあるなど、第5次カプセルトイブームの勢いは今後もしばらく続きそうです。
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