SNSの代表とも言える『Facebook』と『Instagram』を運営するMeta社から、新しく登場した『Threads(スレッズ)』が話題となっています。
Threadsの基本的な機能とInstagramとの違い、企業がどのように活用しているかの事例とあわせ、次世代のSNSとしての可能性を追求するThreadsの魅力に迫ります。
目次
Threads(スレッズ)とは
『Threads』とは、Meta社のInstagramチームが開発して、2023年7月6日にサービスの提供が始まったテキスト共有アプリです。
ユーザーが最大280文字までのテキストを投稿できます。
特徴は、簡潔なテキストベースのメッセージングに重点を置いていることです。
Threadsは、特にビジネスコミュニケーションやプロフェッショナルな交流に適しており、その利便性と効率性から急速に普及しています。
サービス開始からわずか数年で、利用者数は1億人を突破し、世界中の多くの国と地域で提供されています。
Instagramとの違い
ThreadsとInstagramの最大の違いは、提供会社と利用目的です。
Instagramは主にビジュアルコンテンツに焦点を当てたソーシャルメディアプラットフォームで、Facebook, Inc.によって提供されています。
一方、Threadsはテキストメッセージングに特化しており、主にビジネスやプロフェッショナルなコミュニケーションのために使用されます。
Instagramは写真や動画を共有し、フォロワーとの交流を楽しむためのプラットフォームですが、Threadsは簡潔なコミュニケーションと情報共有に特化しています。
X(旧:Twitter)との違い
X(旧:Twitter)とThreadsの違いは、主に機能と利用目的にあります。
X(旧:Twitter)は広く一般に公開された短文メッセージの投稿に特化したソーシャルメディアプラットフォームで、ニュースの共有、パブリックな議論、個人の意見表明などに広く使われています。
対照的に、Threadsはプライベートまたはセミプライベートな環境での効率的なテキストベースのコミュニケーションを目的としています。
また、X(旧:Twitter)は世界中で広く知られている公共のプラットフォームであるのに対し、Threadsは特定のコミュニティやビジネス環境内でより特化して使用される傾向があります。
Threadsは無料で利用可能
Threadsは現在、無料で利用可能なアプリです。
現段階では個人であれ、法人であれすべての機能を無料で使用することができます。
この背景には、より多くのユーザーにアクセスしやすい環境を提供するという戦略があります。
特にビジネスコミュニケーションツールとしての普及を目指しているため、無償での提供は利用者基盤を拡大する重要な手段となっています。
また、無料で提供することで、ユーザー間のコミュニケーション障壁をなくし、多様な業界や地域の人々が気軽に利用できる環境を作り出しています。
ただし、Threadsのアカウントを取り消す際には、それに関連付けられたInstagramアカウントも一緒に削除することが必要ですので、この点を留意しておくことが重要です。
複数のアカウントから選べるため、目的に適したThreadsアカウントを管理するために最適なInstagramアカウントを選択することをお勧めします。
Threadsで出来ること
Threadsで出来ること、機能として以下のようなものがあります。
- テキストは500文字・画像は10枚まで投稿可能
- URLの記載で直リンクが可能
- 「いいね」や「コメント返信」「シェア」が可能
- キーワード検索機能の対応言語が拡大
- 「#(タグ)」機能の追加
- フォロー中のユーザー以外のポストも表示される
テキストは500文字・画像は10枚まで投稿可能
Threadsでは投稿することを「Post(ポストする)」と表現します。
ひとつの投稿で、文字数は500文字(全角)まで、画像は10枚まで、動画は最大5分となっています。
X(旧Twitter)ではひとつの投稿に文字数は140文字(全角)まで、画像は4枚まで、動画は最大140秒です。
X(旧Twitter)には有料の「Twitter Blue」というサブスクサービスがありますが、こちらが最大文字数1万文字超、動画はアプリでは最大10分となっています。
Threadsでは文字数と投稿可能な画像数が多く、十分な情報をひとつの投稿に載せることが可能となっています。
また、X(旧Twitter)の有料サービスであるTwitter Blueの長文ツイートはタイムライン上でも「さらに表示」をタップしないと全文が見られないのですが、Threadsは500文字という分量のおかげかタイムライン上で全文が表示されるので、伝えたい内容をしっかりと伝えられます。
URLの記載で直リンクが可能
Threadsでは、必要に応じてURLを記載して該当ページへの誘導が可能です。
FacebookやX(旧Twitter)と同様に、Webサイト側で設定さえすればサムネイルと概要なども投稿で表示できます。
Instagramの投稿ではURLを記載してもリンク先として誘導はできません。
プロフィールもしくはストーリーズならリンクが可能です。
キャンペーンの詳細や個々の商品ページなど、指定して誘導できるのはSNSにおいて大変便利な機能です。
「いいね」や「コメント返信」「シェア」が可能
Threadsでも、ひとつの投稿に対して、ハートマークのタップで「いいね」、スレッドへの返信は「reply(返信)」、スレッドにコメントを添えてシェアする「quote(引用)」、コメントなしでのシェアは「repost(再投稿)」が可能です。
呼びなれない単語もありますが、日本ではユーザーの間で何か別の言葉が生まれるかもしれません。
キーワード検索機能の対応言語が拡大
これまで英語のみ対応していたキーワード検索機能を、日本語を含む各国語に対応。
気になるキーワードを検索し、興味のある内容を簡単に検索することができるようになりました。
「#(タグ)」機能の追加
Instagramの便利機能であるハッシュタグと同じように、#でタグ付けすることが可能。
投稿の内容に関連するトピックをタグ付けし、投稿の検索機能を使って興味のあるカテゴリについて調べることができます。
Instagramでハッシュタグと呼ばれていますが、CEOのアダム・モッセーリ氏の発表にはハッシュタグというワードは使われておらず、「トピックにタグをつけて投稿を分類する」という表現がされています。
フォロー中のユーザー以外のポストも表示される
Threadsのタイムラインではどのような投稿が表示されるのでしょうか?
現在はInstagramアカウントの情報を引き継ぎ、相互フォローしている人や、過去の投稿から関連しそうな投稿が表示されるようです。
X(旧Twitter)では「おすすめ」と「フォロー中」のタブで切り替えが可能ですが、Threadsでは知っている人の投稿もあれば、知らない人の投稿も混ざって表示されますので、最初は少々見辛さを感じるかもしれません。
不必要な投稿は「ミュート」か「非表示」にすることで、表示を回避できます。
Threadsで出来ないこと
Threadsで出来ないことには、以下のようなものがあります。
- 画像や動画の直接共有
- 広範なソーシャルネットワーキング機能
- 広告配信
- ビデオ通話や音声通話のサポート
テキストメッセージングに特化しており、画像や動画の直接共有はサポートされていません。
また、友達のフォローやタイムラインのような広範なソーシャルネットワーキング機能は提供されておらず、ビデオ通話や音声通話の機能を含んでいません。
ユーザー体験を重視しているThreadsは、現状はアプリ内での広告配信なども行っていません。
Thredsの使い方
Threadsの利用方法は、以下の手順となります。
- Instagramのアカウントを作成する
- Threadsのアプリをインストールする
- Instagramのアカウントでログインする
- プロフィール設定を行う
- プライバシー設定を行う
1.Instagramのアカウントを作成する
ユーザーはまず、Instagramで個人または企業アカウントを作成します。
具体的には、ユーザー名、プロフィール写真、簡潔な自己紹介文を設定し、連絡先情報を追加する必要があります。
企業がThreadsを運営する場合、ブランドのイメージや価値を反映させるための詳細なプロフィール設定が重要です。
また、認証済みアカウントであることを明示することで信頼性を高めることができます。
2.Threadsのアプリをインストールする
続いて、スマートフォンやタブレットにThreadsアプリをインストールします。
公式アプリストアからアプリをダウンロードし、デバイスにインストールします。
企業でThreadsを運営する際は、アプリのセキュリティ設定やアクセス権限を適切に管理することが重要です。
また、定期的なアプリのアップデートを行い、最新の機能やセキュリティ対策を利用することをお勧めします。
3.Instagramのアカウントでログインする
Threadsアプリをインストールしたら、Instagramのアカウント情報を使用してログインします。
企業アカウントでは、アカウントのセキュリティとプライバシーを保護するために、強力なパスワードの設定や二要素認証を有効にすることが推奨されます。
4.プロフィール設定を行う
Threadsでのプロフィール設定では、企業のウェブサイトや紹介文、連絡先などの情報を追加します。
プロフィールは、企業のブランドや特徴をユーザーに伝える重要な部分ですので、慎重に設定することが求められます。
5.プライバシー設定を行う
最後に、プライバシー設定を適切に行います。企業アカウントでは、どのような情報を公開するか、どの程度のユーザーと交流を持つかを検討し、設定を行う必要があります。
また、アカウントを不適切なコメントやスパムから守るための設定も重要です。
プライバシー設定は企業のセキュリティと信頼性に直接関わるため、慎重に管理することが推奨されます。
Threadの企業活用の可能性【事例紹介】
Threadsは、すでに企業がマーケティングに活用しています。
アカウント開設の仕組み上、InstagramのフォロワーをそのままThreadsにも誘導できるのが簡易であることと、テキストベースで画像による縛りがないためInstagramよりもフォロワーとのコミュニケーションが円滑であることで、自社サービスのアピールやフォローにも力を入れられる利点があります。
また、最大文字数500文字・最大10枚の画像掲載ができるため情報を余すことなく伝えられますし、自社サイトや商品ページへの誘導も可能です。
フォロワー以外のユーザーにも表示されるので、ファン層の拡大も期待できます。
これらが、現時点では無料で活用できるツールとなっています。
Threadsは今後も便利な機能が実装される可能性が高く、ユーザー数も段々と定着しながら増えていくことが予想されますので、ぜひ今からマーケティング活用を検討されることをおすすめします。
ここからは、現在Threadsをマーケティングに活用している企業の事例を紹介しますので、参考にしてみてください。
ことりっぷ
旅情報を発信する「ことりっぷ」は、自社サイトで公開されている記事の概要と画像と共に、記事へ誘導するURLが投稿されています。
コメントへの返信や、引用されたユーザーの投稿をさらにコメントを添えて投稿するなど、Instagram以上にファンとのコミュニケーションが活発な印象を受けます。
簡潔な紹介文と魅力的な画像から記事ページへ誘導する流れは、まさにThreadsの機能をしっかり活用されています。
デリッシュキッチン
レシピ動画を配信する「デリッシュキッチン」は、材料と作り方動画を投稿しています。
この投稿内容はInstagramでも同じですが、Threadsでは自社アプリの該当メニューの動画に誘導されます。
また、アプリをインストールしていないユーザーはインストール画面に誘導されるため、アプリダウンロード数のアップにつながるでしょう。
リクエストを引用したメニューの投稿は、ユーザーにはうれしいアクションです。
小学館 kufura
暮らしに役立つ情報を発信する「小学館 kufura」は、各SNSアカウントでそれぞれの特徴や機能をうまく使い分けています。
Instagramでは、リール動画でライフハックのアイデア動画や商品紹介動画などを発信。
Threadsではリンクが貼れる機能を活かして自社の記事ページやキャンペーンページへと誘導しています。
撮影の裏側なども公開されており、他のSNSでは見られない特別感があります。
RoomClip
家のインテリアやアイデア探しを投稿写真からショッピングまでできる「RoomClip」では、自社サイトへの誘導に活用しています。
Instagramではユーザー投稿の素敵な画像など、見栄えにこだわった魅力的な画像や動画でファンの心を掴みました。
Threadsでは該当ページへのリンク誘導をフル活用しています。
また、プレゼント企画でアカウントを盛り上げる工夫もありました。
まとめ
Threadsは、まだ十分な機能が備わっていない未熟さはありますが、より多くのユーザーに発信できる場としてこれからの期待値は未知数といえます。
企業とユーザーがよりダイレクトにフラットにコミュニケーションできる場として、ファンとの関係強化やビジネスの成果を上げる可能性もあります。
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