ゲームの周年や新作リリース、イベント開催などをきっかけに、初めてゲームグッズの製作を担当することになったものの、「何から始めればいい?」「どんなグッズを作ればいい?」「いつから準備すれば間に合う?」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
ゲームグッズ製作では、単に作りたいアイテムを決めて製造するだけではありません。「何のために、誰に向けて作るのか」という企画の整理から、アイテム選定、仕様・デザインの決定、サンプル製作、監修、量産、検品、納品まで、さまざまな工程があります。
さらに、ファンに「欲しい!」と思ってもらうためには、ゲームの世界観やキャラクターの魅力はもちろん、そのゲームを楽しむファンの気持ちや行動まで考えた企画も大切です。
この記事では、初めてゲームグッズを製作する企業の担当者に向けて、企画前に決めておきたいことやグッズの種類、ファンに喜ばれる企画のポイント、実際の作り方・製作の流れまでわかりやすく解説します。
ゲームグッズを作る前に決めておきたいこと
「ゲームグッズを作ろう」と決まったら、すぐに「アクリルスタンドを作る」「缶バッジを作る」とアイテム選びから始めたくなるかもしれません。
しかし、その前に考えておきたいのが、「何のために、誰に向けて作るのか」という企画の土台です。
土台とは具体的に以下のような観点です。
- グッズを作る目的
- グッズを届けたいターゲット
- 予算・販売価格・製作数量
- スケジュール設定
これらが違うことによって、適したアイテムやデザイン、価格帯、製作数量などは変わります。まずはグッズを作る背景を整理してみましょう。
グッズを作る目的を明確にする
まず考えたいのが、「なぜゲームグッズを作るのか」です。
たとえば、同じゲームのグッズでも、新作リリースを盛り上げるためのグッズと、周年を記念して長年のファンに届けるグッズでは、求められる役割が異なります。
イベントで販売する物販グッズ、周年記念グッズ、新作リリースに合わせたグッズ、購入特典、キャンペーンの景品など、目的によって適したアイテムや企画も変わってきます。
まずはグッズを製作する目的を明確にし、「このグッズを通じて何を実現したいのか」を整理することが、企画の第一歩です。
グッズを届けたいターゲットを考える
次に考えたいのが、「誰に届けるグッズなのか」です。
ゲームのユーザーとひとくちにいっても、長年プレイしているコアファンもいれば、最近ゲームを始めたライトユーザーもいます。
また、好きなキャラクターを中心にグッズを集める人もいれば、ゲームの世界観そのものを好む人もいるでしょう。
ターゲットが変われば、欲しいグッズや購入する理由も変わります。
どのようなファンに届けたいのかを具体的にイメージすることで、アイテム選びやデザインの方向性を考えやすくなります。
予算・販売価格・製作数量を考える
ゲームグッズを企画する際は、製作にかけられる予算だけでなく、販売価格や想定販売数、製作数量まであわせて検討します。
たとえば、手に取りやすい価格の商品を多く販売したいのか、単価が高くても特別感のある商品を展開したいのかによって、選ぶアイテムや仕様は異なります。
また、グッズはアイテムや仕様によって製作可能な最小ロットが異なる場合があります。
予算、販売価格、製作数量をそれぞれ別に考えるのではなく、「誰に・いくらで・どのくらい販売したいのか」をセットで考えることがポイントです。
発売日から逆算してスケジュールを立てる
ゲームグッズの製作には、企画、デザイン、仕様決定、サンプル製作、監修、量産、検品、納品など、複数の工程があります。
特にゲームIPのグッズでは、サンプルを確認してから修正が発生したり、監修に時間がかかったりするケースも考えられます。
「イベント当日に販売したい」「周年日に発売したい」など、発売日が決まっている場合は、そこから逆算して余裕のあるスケジュールを組むことが重要です。
ゲームグッズにはどんな種類がある?定番アイテムを紹介
ゲームグッズにはさまざまな種類があり、初めて製作する場合は「結局、何を作ればいいの?」と迷うこともあるでしょう。
大切なのは、人気のアイテムを選ぶだけではなく、グッズを作る目的やゲームIPの特徴、ファンの楽しみ方に合わせて選ぶことです。
そして、目的や特徴ファンの楽しみ方が分かった後に、どんなアイテムを作ればいいのかを考えるためにも、ここでは代表的なゲームグッズとそれぞれの特徴を紹介します。
アクリルスタンド・アクリルキーホルダー
アクリルスタンドやアクリルキーホルダーは、キャラクターのビジュアルを活かしやすい定番グッズです。
キャラクターごとの展開がしやすく、複数のキャラクターを並べて飾ったり、好きなキャラクターを持ち歩いたりと、ファンそれぞれの楽しみ方につなげられます。
キャラクター数が多いゲームや、描き下ろし・描き起こしビジュアルを活用したグッズ展開とも相性のよいアイテムです。
缶バッジ・ステッカーなどのコレクションアイテム
缶バッジやステッカーなどは、複数のキャラクターやデザインを展開しやすく、コレクション性を持たせやすいアイテムです。
ランダム仕様やシリーズ展開など、ファンが「集めたい」と思える仕掛けを取り入れることもできます。
キャラクター数が多いタイトルや、継続的に新しいビジュアルを展開するゲームにも取り入れやすいでしょう。
ぬいぐるみ・マスコット
ぬいぐるみやマスコットは、キャラクターそのものの魅力を立体的に表現できるグッズです。
部屋に飾るだけでなく、一緒に外出したり、写真を撮ったりと、ファンの日常に寄り添った楽しみ方にもつながります。
キャラクターへの愛着を深めてもらいたい場合や、購入後も長く楽しんでもらえるグッズを作りたい場合に検討したいアイテムです。
アパレル・ファッション雑貨
Tシャツやパーカー、バッグなどのアパレル・ファッション雑貨も、ゲームグッズとして展開できます。
キャラクターを大きくデザインするだけでなく、ゲーム内のロゴやアイコン、モチーフなどを取り入れることで、日常のファッションに取り入れやすいデザインにすることも可能です。
ゲームの世界観を身につけて楽しんでもらいたい場合に適しています。
ポーチやタオル、文具などの日用雑貨
ポーチやタオル、文具、生活雑貨など、日常的に使えるグッズも選択肢のひとつです。
日常生活の中で自然にゲームやキャラクターを感じられることが魅力で、実用性を重視するファンにもアプローチできます。
ゲームグッズを選ぶ際は、定番だからという理由だけで決めるのではなく、「誰に、どのように楽しんでもらいたいのか」から逆算して考えることが大切です。
ファンの「欲しい!」を叶えるゲームグッズ企画のポイント
せっかくゲームグッズを作るなら、ファンに「これは欲しい!」と思ってもらえるものを届けたいところです。
そのためには、キャラクターやロゴを商品に印刷するだけではなく、ゲームならではの魅力や、ファンがグッズをどのように楽しんでいるのかまで考えて企画することが重要です。
ゲームならではの世界観やモチーフをグッズに落とし込む
ゲームには、キャラクター以外にもグッズ企画のヒントになる要素が数多くあります。
ゲーム内に登場するアイテムや武器、装備、UI、アイコン、セリフ、背景、設定なども、そのゲームを象徴する大切な要素です。
たとえば、ゲーム内アイテムを立体化したり、ゲームの演出をギミックとしてグッズに取り入れたりすることで、ゲームの中で見ていたものを現実世界でも楽しめるグッズにつながります。
「このゲームだからこそ作れるものは何か」という視点を持つことで、IPの魅力をより深く感じられるグッズを企画しやすくなります。
ファンの「買った後の楽しみ方」まで考える
グッズ企画では、「買ってもらうこと」だけでなく、購入後にどのように楽しんでもらうかまで考えてみましょう。
部屋に飾る、複数並べてコレクションする、バッグにつけて持ち歩く、一緒に写真を撮る、SNSで共有するなど、グッズの楽しみ方はさまざまです。
こうしたファンの行動を想像すると、サイズや仕様、ラインアップの考え方にも新しいアイデアが生まれます。
ファンの「欲しい!」だけでなく、「買った後にどう楽しんでもらうか」まで設計することが、長く愛されるグッズを考えるヒントになります。
コレクション性やシリーズ展開を取り入れる
多くのキャラクターや豊富なビジュアルが存在することは、ゲームIPならではの強みのひとつです。
キャラクターごとにラインアップを展開したり、テーマを変えてシリーズ化したりすることで、ファンが集めたくなるグッズ展開につなげられます。
また、一度きりの商品企画として考えるのではなく、周年やイベント、新しいビジュアルの公開などに合わせて継続的にシリーズ展開することも考えられます。
IPが持つ豊富な素材を活かしながら、「次も欲しい」と思ってもらえる展開を考えることもポイントです。
定番+オリジナリティでラインアップを考える
アクリルスタンドや缶バッジなど、ファンに親しまれている定番グッズは、ラインアップの中心として取り入れやすいアイテムです。
一方で、すべてを定番アイテムだけで構成すると、そのゲームならではの個性を出しにくくなる場合もあります。
定番グッズに加えて、ゲーム内アイテムを再現したグッズや、世界観を活かしたユニークな仕様など、IPならではのオリジナリティを感じられる商品を組み合わせることで、ラインアップ全体にメリハリをつけられます。
「ゲームグッズはどうやって作る?企画から納品までの流れ
ここまで企画について紹介してきましたが、実際のゲームグッズはどのような流れで作られるのでしょうか。
アイテムや仕様によって異なりますが、一般的には企画からサンプル製作、監修、量産、検品を経て納品となります。
ここでは、ゲームグッズの基本的な作り方・製作の流れを順番に紹介します。
STEP1|企画・アイテム選定
まずは、グッズを作る目的やターゲット、予算、販売方法などを整理し、製作するアイテムを検討します。
この段階では、「アクリルスタンドを作りたい」と具体的に決まっていなくても問題ありません。
「周年イベントで販売したい」「ファンがSNSに投稿したくなるものを作りたい」など、目的や実現したいことからアイテムを考える方法もあります。
STEP2|仕様・デザインの決定
製作するアイテムが決まったら、サイズや素材、形状、加工方法、パッケージなど、具体的な仕様を決めます。
同じアイテムでも、素材や加工方法によって仕上がりの印象は変わります。デザインと仕様を切り離して考えるのではなく、どのような商品に仕上げたいのかをイメージしながら検討します。
STEP3|見積もり・製作数量の決定
仕様や製作数量をもとに見積もりを確認し、最終的な発注内容を決定します。
仕様を変更すると価格が変わる場合もあるため、予算とのバランスを見ながら調整します。
複数のキャラクターやアイテムを展開する場合は、SKUごとの数量も整理しておきましょう。
STEP4|サンプル製作・確認
量産前にサンプルを製作し、実際の仕上がりを確認します。
サイズや形状だけでなく、色味、素材感、印刷、加工などもチェックします。
画面上のデザインと実物では印象が異なる場合もあるため、量産前に完成イメージとのズレがないか確認する重要な工程です。
STEP5|監修・修正
サンプルをもとに、必要に応じて監修や修正を行います。
キャラクターの表現や色味、ロゴの使用方法など、IPごとに定められたルールに沿って確認し、問題があれば修正します。
修正と再確認が複数回発生する可能性も考え、スケジュールには余裕を持たせておくと安心です。
STEP6|量産・検品
仕様やデザインが確定したら量産に進みます。
完成した商品は、印刷や形状、付属品などに問題がないか検品を行います。
ファンの手元に届く商品だからこそ、企画やデザインだけでなく、量産時の品質を安定させることも重要です。
STEP7|納品
検品を終えた商品を、指定された場所へ納品します。
イベント会場や物流倉庫など、納品先や納品方法によって必要な対応が異なる場合もあります。販売開始日やイベント開催日から逆算し、余裕を持った納品スケジュールを設定しましょう。
初めてのゲームグッズ製作で押さえておきたい注意点
ゲームグッズ製作では、アイテムごとのロットや納期の違い、監修対応、色味の再現、多数のSKU管理など、事前に把握しておきたいポイントがあります。
特に初めて担当する場合は、製作を進めてから想定外の問題が発生しないよう、あらかじめ注意点を確認しておきましょう。
アイテムによって製作ロットや納期が異なる
グッズの最小製作数量や納期は、アイテムや仕様によって異なります。
「この数量で作りたい」「この日までに納品したい」という条件がある場合は、企画の早い段階で製作会社に相談しましょう。
希望するアイテムでは条件が合わない場合でも、目的や予算を共有することで、別の仕様やアイテムを提案してもらえることもあります。
監修・修正期間をあらかじめ確保する
ゲームIPグッズでは、デザインやサンプルの監修が必要になるケースがあります。
修正が発生すると、その分だけ量産開始までの期間も延びます。
製造期間だけでスケジュールを組むのではなく、監修や修正にかかる時間も含めて計画することが重要です。
IPの世界観や色味を正しく再現する
ゲームグッズでは、キャラクターや作品の世界観を損なわない仕上がりが求められます。
特に色は、画面上で見た場合と実際に印刷した場合で見え方が変わることがあります。また、素材によっても発色や印象は異なります。
デザインデータだけで判断せず、必要に応じてサンプルを確認しながら、IPのイメージに合った仕上がりを目指しましょう。
キャラクター数・SKU数が増えるほど管理が複雑になる
ゲームIPでは、複数のキャラクターを展開することも多く、その分SKU数も増えやすくなります。
たとえば、10キャラクターで5種類のグッズを展開する場合、単純計算でも50SKUになります。さらにデザインや仕様が異なれば、それぞれの確認や進行管理が必要です。
多品種のゲームグッズを製作する場合は、個々の商品だけでなく、ラインアップ全体を管理する視点が欠かせません。
サンプルで仕上がりや品質を確認する
デザインデータ上では問題がなくても、実際の商品にするとサイズ感や素材感、印刷の見え方が想定と異なることがあります。
特に初めて製作するアイテムや、特殊な加工を取り入れる場合は、サンプルを通して実物の仕上がりを確認することが大切です。
気になる点があれば量産前に調整し、完成イメージとのズレをできるだけ減らしましょう。
多品種の製作では全体の進行管理が重要
複数のグッズを同時に製作する場合、それぞれのアイテムで製造期間や監修スケジュールが異なることがあります。
ひとつの商品だけを見て進めるのではなく、すべての商品が予定どおり揃うよう、全体のスケジュールを管理することが重要です。
アイテム数やSKU数が多い場合は、窓口を一本化して複数の商品をまとめて管理できる製作会社に相談する方法もあります。
ゲームグッズ製作会社を選ぶときのポイント
初めてゲームグッズを作る場合、「企画や仕様をすべて決めてから製作会社に相談しなければならない」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、製作会社によっては、「何を作ればいいかわからない」という企画段階から相談することもできます。
製作会社を選ぶ際は、価格や製造可能なアイテムだけでなく、ゲーム・IPグッズへの理解や企画提案力、品質管理、進行管理まで含めて確認してみましょう。
ゲーム・IPグッズの製作実績やノウハウがあるか
ゲーム・IPグッズでは、キャラクターや世界観を理解した商品化だけでなく、監修への対応や色味の再現など、IPを扱ううえでの知識や経験が求められます。
これまでにどのようなゲーム・エンタメグッズを手がけているか、実績や対応領域を確認しておくとよいでしょう。
ファン視点で企画・アイテムを提案してもらえるか
「指定した商品を製造できるか」だけでなく、「どんな商品を作るか」という段階から相談できるかもポイントです。
ゲームの特徴やターゲットとなるファン、トレンドなどを踏まえて企画を提案してもらえれば、自社だけでは思いつかなかったアイデアにつながる可能性もあります。
多品種・複数SKUのグッズ製作に対応できるか
複数のキャラクターやアイテムを展開する場合は、多品種・複数SKUの製作に対応できるかも確認しましょう。
それぞれの商品を別々の会社に依頼すると、担当者側で複数の窓口やスケジュールを管理する必要があります。
多品種のグッズをまとめて依頼できれば、製作に関わる管理業務の負担軽減にもつながります。
企画から製造・品質管理まで一貫して任せられるか
ゲームグッズ製作には、企画、仕様設計、サンプル製作、量産、検品など、さまざまな工程があります。
それぞれを個別に手配する方法もありますが、企画から製造、品質管理まで一貫して相談できる製作会社であれば、窓口を一本化できます。
特に初めてゲームグッズを担当する場合は、製造だけでなく、企画や進行管理までサポートしてもらえるかを確認しておくとよいでしょう。
ファンの「欲しい!」をカタチにするゲームグッズ製作ならトランスへ
ゲームグッズ製作で大切なのは、「何を作るか」だけではありません。
「誰に、何のために届けるのか」を考え、ゲームの世界観やキャラクターの魅力、そしてファンがグッズをどのように楽しむのかまで想像することが、ファンの「欲しい!」につながる企画の第一歩です。
一方、実際の商品化には、アイテム選定や仕様設計、サンプル製作、監修、量産、検品、品質管理、スケジュール管理など、多くの工程があります。
特に初めてゲームグッズを担当する場合は、「何から始めればいいかわからない」「作りたいアイテムがまだ決まっていない」ということもあるでしょう。
トランスでは、ゲームIP・エンタメグッズで培ってきた実績やノウハウを活かし、ファン視点での企画提案から、多品種のグッズ製作、製造、品質・スケジュール管理までワンストップでサポートしています。
「ゲームの世界観を活かしたグッズを作りたい」「ファンに喜ばれるアイテムを提案してほしい」「複数のグッズをまとめて製作したい」など、企画が固まっていない段階からでもご相談いただけます。
ゲームグッズの企画・製作をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。



