今後注目の「宇宙ビジネス」|日本の企業が取り組む事例やアイデアをご紹介
今後注目の「宇宙ビジネス」|日本の企業が取り組む事例やアイデアをご紹介

2040年には100兆円の市場規模になるといわれている宇宙ビジネス。宇宙ビジネスと聞くと、ロケットの打ち上げや製造事業のイメージがありますが、実はそのジャンルは多岐にわたります。事業内容はロケットの開発や運用の他、人工衛星からのデータを利用する技術開発や、旅行、エンターテインメントとすでに現時点でも様々なものがあります。
そこで本コラムでは、今後巨大マーケットとなる可能性大の宇宙ビジネスというジャンルで日本企業が取り組んでいる事例やアイデアを具体的にご紹介していきます。

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4月12日は世界宇宙飛行の日

宇宙遊泳する宇宙飛行士と背後の地球

名言「地球は青かった」

1961年4月12日、世界初で人が搭乗した人工衛星が当時のソビエト連邦によって打ち上げられたことを記念して国連がこの日を「世界宇宙飛行の日」と制定しました。
この時世界で初めて宇宙に行った人類としても知られるユーリ・ガガーリンの「地球は青かった」という言葉は、今でも多くの人に語り継がれています。

参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/世界宇宙飛行の日

13年ぶりの宇宙飛行士募集 応募規定大幅改定が話題に

宇宙兄弟の描き下ろしイラスト

2021年12月20日から2022年3月4日の期間で、13年ぶりに宇宙航空研究開発(JAXA)が宇宙飛行士の募集を行ったことで話題になりました。
また今回の募集からは学歴や身長の許容範囲が大幅に緩和され、より多くの人が応募できるようになりました。
この募集にあたり応援キャンペーンとして、アニメ「宇宙兄弟」による描き下ろしのイラストが入った新聞広告が掲載されました。

参照:JAXA

宇宙の中の地球

太陽系の惑星

地球のアドレス

みなさんは宇宙の中で地球がどのあたりに位置しているのかご存知でしょうか。
地球は太陽系の惑星の中で内側から数えて3番目のため、太陽系第3惑星と呼ばれていますが、この太陽系は渦巻き状の形態である天の川銀河(Milky Way Galaxy)に属しています。中でも太陽系はこの銀河の外れに位置しているといわれています。
天の川銀河の他にも無数の銀河が存在しているので、『ラニアケア超銀河団・局所銀河群・天の川銀河・太陽系・地球』が地球の位置を表すアドレスになります。局所銀河団は宇宙全体の外れにあり、さらに天の川銀河の中でも太陽系がその端に位置しているため、地球は宇宙の中でも遠く離れた離島というイメージが近いかもしれません。

参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/局所銀河群

太陽が宇宙空間を高速移動中

宇宙空間を移動する太陽と太陽系の惑星

引用元:https://youtu.be/0jHsq36_NTU

静止している太陽の周りを各惑星が周回している図は、教科書でもよく見かけます。しかし最近では、太陽そのものが彗星のように銀河を移動しており、他の惑星が太陽の周りをらせんを描きながら宇宙空間を移動しているという説があるようです。
宇宙に関しては、あらゆる点において様々な仮説が存在するため真実は明らかになっていませんが、この彗星のように太陽が移動するという説は新たな視点だと話題になっています。
この説を動画にした「The helical model-our solar system is vortex」はすでに再生回数が700万回を超えており、世界中の人から注目を集めています。

地球の大きさは埃?

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=i93Z7zljQ7I

地球は太陽系では3番目に大きい惑星ですが、毎日見る太陽と比べてもその大きさはピンとこないものです。
身近に見ている太陽との大きさの違いや、宇宙における地球の大きさを理解するのにわかりやすいのがYouTube動画「Universe Size Comparison 3D」です。
5分ほどの動画ですが、最後には呆然とするような展開でコメント欄には世界各国から驚きの声が寄せられています。

宇宙を構成している約95%はダークエネルギーとダークマター

宇宙の誕生について、現在ではビッグバン説が最も有力だとされていますが、その説をも否定するような理論も存在しており、私たちは宇宙のことをほとんど知らないと言っても過言ではないでしょう。
膨張を続ける物質は密度が薄くなりそのスピードが落ちるというのが定説ではあるものの、実際のところ宇宙は膨張しながらも加速を続けており、この定義が通用しません。
そこで科学者たちは理論を成立させるために、この膨張・加速を続ける未知の物質を「ダークエネルギー」と名付けています。この「ダークエネルギー」と未知の素粒子「ダークマター」を合わせると宇宙の95%を占めるといわれており、直接私たちが観測できているのは残りの5%ほどということになります。

参照:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/12/post-97748_2.php

企業による宇宙ビジネスの取り組み

宇宙空間に浮かぶ人工衛星

ほぼ解明されていないともいえる宇宙への人類の探求心はとどまるところを知りません。昨年末には、日本の民間人として初めて宇宙旅行を果たした前澤友作氏による宇宙生活の実態をレポートしたYouTube動画が話題になりました。
近年では、日本においても大手企業が宇宙ビジネスへの参入を表明するなど、今後拡大するマーケットとして注目を集めています。
それでは、具体的に日本の企業がどのような宇宙ビジネスに取り組んでいるのかをご紹介していきます。

参照:https://www.projectdesign.jp/articles/685173be-25bd-4db1-82d1-a72711a896dc

宇宙空間のゴミ除去(アストロスケール)

様々な決済方法

現在、多くの人工衛星が運用されていますが、そのほとんどが大多数の宇宙ゴミ(スペースデブリ)が発生している地球低軌道(高度800~2,000km)の位置で稼働しているそうです。そこでアストロスケールでは、宇宙の軌道環境を安全に保つことを目的としたスペースサステナビリティの一環として、宇宙空間でのデブリ除去事業に注力しています。
アストロスケールのデブリ除去事業は日本だけでなく、世界からも評価を受けています。

参照:https://astroscale.com/ja/

民間でのロケット打ち上げ成功(インターステラテクノロジズ)

様々な決済方法

引用元:https://www.istellartech.com/

北海道にある宇宙ベンチャー、インターステラテクノロジズ(IST)は、堀江貴文氏が2013年に設立した会社です。
ISTは2021年に無人小型ロケット2機の打ち上げに成功したことでも注目を集めました。
また、ISTは『北海道に宇宙版シリコンバレーをつくる』というビジョンを掲げる地元・北海道大樹町とともに、ISTの射場などを活用した観光事業を含めた地域創生に努めています。

宇宙万博2022(アミュラポ/テー・オー・ダブリュー)

宇宙万博ホームページ

引用元:https://osaka-wheel.com/spacewheel/

株式会社amulapoがコンテンツ開発に携わっている「宇宙万博2022」は、子供から大人まで宇宙を身近に感じることができるイベントです。
ゴンドラ型宇宙体験コンテンツ「SPACE WHEEL」は月面着陸を体験できるのだとか。昼夜2つのバージョンがあるので、また違った景色を楽しめそうです。
その他、宇宙食や宇宙グッズを販売する「宇宙の店」と宇宙万博との限定コラボショップがオープン。「月の砂プリン」や「スペースカラーわたあめ」など会場でしか食べられないスイーツもあるようです。

【宇宙万博2022 in オオサカホイール概要】

開催期間:2022年3月26日(土)~5月8日(日)
場所:大阪府吹田市千里万博公園内
料金:1,800円(通常チケット)※3歳までは無料
チケット購入方法:3月5日(土)より公式サイト(https://osaka-wheel.com/spacewheel/)にて事前予約販売開始。
※JAXA所有の展示品鑑賞および宇宙グッズ販売コーナーへの立ち寄りは無料
詳細は公式サイトをご確認ください。

宇宙旅行パッケージプラン(クラブツーリズム)

クラブツーリズムホームページ宇宙旅行

引用元:https://www.club-t.com/space/

クラブツーリズムは2005年よりヴァージン・アトランティック社と独占契約し、日本人の民間宇宙旅行を実現するパッケージプランを予約販売しています。当初2014年の運行を予定していた時点では、日本人18人を含む約600人が予約していました。
4分間の無重力体験を含む所要時間は約2時間で、価格は一人25万ドル。(約2,600万円)
乗客6名と乗務員2名のメンバー構成で、年齢制限はありませんが、事前に3日間の地上トレーニングが必要となります。
アメリカ・ニューメキシコ州の民間宇宙港である、スペースポートアメリカから出発します。
長らく運行を見合わせていましたが、いよいよ2022年秋以降に運行を開始するとのことです。(2022年3月現在)

参照:https://www.nikkei.com/article/DGXNASDD060UP_W4A100C1TJ1000/

2040年には100兆円超え市場と予測される宇宙ビジネス

ご紹介した事業の他にも、佐賀県がJAXAと提携協定を結び、宇宙技術を活用することで地域問題の解決や地方創生を目指すという取り組みが注目を浴びています。 具体的には、衛生データを活用することによって災害分析に役立てたり、全地球測位システム(GPS)を使用して無人トラクター農業の運用を行っています。(参照:https://newswitch.jp/p/26746

宇宙ビジネスと聞くと、夢はあるけど現実味が…と感じる方もいるかもしれませんが、総務省が発表している「長期的な宇宙ビジネス市場規模の試算」(https://www.soumu.go.jp/main_content/000603731.pdf)によると、ゴールドマンサックス、モルガン・スタンレーなどの統計では2040年には宇宙ビジネスの市場規模は100兆円を超えると予測しています。

中でも着目すべきは、現在ではほとんど展開のない「宇宙エンタメ」のジャンルで、日本国内だけで2兆円の市場になると予測されていることです。今後、企業の発展には宇宙ビジネスも視野に入れた経営が必要になるかもしれません。これからの宇宙ビジネス市場からますます目が離せなくなりそうです。

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