野菜の廃棄部分をアップサイクルした野菜チップスでフードロス削減に貢献!
野菜の廃棄部分をアップサイクルした野菜チップスでフードロス削減に貢献!

SDGsの取り組みのひとつとして注目されている“アップサイクル”。
ごみの削減、資源を有効活用できる手段として注目され、アパレル類や鞄などの雑貨類、店頭に設置する什器などさまざまなアップサイクル製品が登場しています。
そこで今回は、野菜の廃棄される部分をアップサイクルした、エシカルなおやつをご紹介します。
ごみの削減、フードロスの削減に貢献できる、注目のアップサイクル食品の魅力を解説します。

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アップサイクルとは

アップサイクルとは、不要になった物をそのまま活かしつつ、手を加えて新しい製品に作り変える。廃棄物や不要になった製品を、より価値のある新しい製品に生まれ変わらせることを指します。
布を織った際の繊維くずや服を作る工程で出るハギレなどの製品製造過程で出る廃棄物、工事現場の横断幕、壊れたビニール傘、廃棄タイヤのチューブなど、本来ならそのまま廃棄される製品の一部を再利用して、新たな価値のある製品に生まれ変わらせることが特徴です。

上記のような素材を使用した服やバッグなどのアパレル関連製品が多く見られますが、食品もアップサイクルすることで廃棄物を減らし、余すことなく美味しく食べることができるのです。

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フードロスの現状

アップサイクル食品 フードロス削減

現在日本国内では、年間570万トンものフードロスが発生しており、そのうちの半分以上にあたる309万トンが飲食店や食品製造事業などからでる事業系フードロスであるとされています。
国民一人当たりに換算すると、毎日お茶碗一杯分が捨てられている計算になります。
また、全体の約20%が食品製造事業からの廃棄とされ、対策として型崩れ品や加工の過程で出る端材の有効活用が推奨されています。

フードロス削減の目標としては、食品リサイクル法の基本方針において、食品関連事業者から発生する事業系食品ロスを、2000年度比で2030年までに半減させる目標が設定されています。

参照:農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/161227_4.html

野菜の廃棄される部分をアップサイクルしたエシカル食品

アップサイクル食品 フードロス削減

野菜を加工して製品化する漬物工場、冷凍野菜工場では、大量の茎や皮が未活用のまま廃棄されてしまいます。
オイシックス・ラ・大地では、野菜の加工現場で発生した茎や皮を、廃棄せずに野菜チップスやチョコクランチなどに加工し、地球と身体にやさしいアップサイクル商品として、食材を余すことなく食べられるようにしています。

これらの部分は廃棄されるか、もしくはたい肥として使われるなど、「食べない」選択肢が一般的で、食べ物としては“ダウンサイクル”といえます。

しかし、廃棄されるはずの部分を食べられるように“アップサイクル”することで、フードロスの削減に貢献することができるのです。

アップサイクルおやつをご紹介

未活用のまま廃棄されてしまう茎や皮を、おいしいおやつとして生まれ変わらせたUpcycle by Oisixの商品をご紹介します。

ここも食べられるチップス ブロッコリーの茎

アップサイクル食品 フードロス削減

冷凍野菜、カット野菜工場で廃棄されていたブロッコリーの茎をアップサイクルしたチップス。
スティック状にカットしココナッツオイルでサクッと揚げることで、硬い繊維が気にならないポリポリ食感に仕上げられています。
てんさい糖と塩で味つけしたやさしい味と、ブロッコリーの素材の風味を感じられるエシカルなおやつです。
野菜スープやポタージュにトッピングしても食感の変化を楽しむことができます。
1袋当たりブロッコリーの茎約300gのフードロス削減効果があります。

ここも食べられるチップス だいこんの皮

アップサイクル食品 フードロス削減

漬物工場から出る大根の皮をチップスにアップサイクル。
薄く剥かれた大根の皮を低温で揚げることで、ふわっと軽い食感に仕上がります。
野菜の甘みが感じられるやさしい味のチップスはサラダのトッピングにも最適です。
1袋で大根の皮約170gのフードロス削減効果があります。

ここも食べられるチップス なすのヘタ・なすヘタチョコがけ

アップサイクル食品 フードロス削減

冷凍の揚げなすに加工する工場で廃棄されるヘタの部分。
ブロッコリーや大根に比べ、なすのヘタを活用するイメージはあまり湧かないかもしれませんが、それをおいしく加工するのがアップサイクルです。
なすのヘタをココナッツオイルで揚げて黒糖で味付けすればカリカリのかりんとうに、チョコでコーティングすればおしゃれなおやつに大変身します。
低温で揚げることでナスの甘みがしっかりと引き出され、黒糖やチョコの味付けでも素材の甘みが感じられます。
1袋あたりナスのヘタ約90gのフードロス削減効果があります。

ここも食べられるチョコクランチ くき&かわ

アップサイクル食品 フードロス削減

ブロッコリーの茎、大根の皮のチップスの製造過程で出る細かい破片をチョコクランチにアップサイクル。
茎や皮をアップサイクルする際にでる破片すらもアップサイクルして、フードロスの削減に貢献します。
野菜チップスをチョコクランチの具材にした、癖になる甘じょっぱさが特徴です。
ミルクチョコ・ホワイトチョコのアソートで、2種類の味の違いを楽しめます。

梅酒から生まれた ドライフルーツ

アップサイクル食品 フードロス削減

梅酒を作る際に使用した梅をドライフルーツに食べやすくアップサイクル。
梅酒工場で出た使用済みの梅は、たい肥などに使われることが多いようですが、そのまま食べてもおいしい食材です。

しっとり食感の果肉に、梅酒の風味が感じられ、梅酒に合わせて食べてもよし、ヨーグルトにトッピングしても良し、ケーキやパン作りに活用しても良しの大人のスイーツです。
1袋あたり約120gのフードロス削減効果があります。

こんなシーンにおすすめ

SDGs関連のグッズは多くの企業が注目しており、また食品はギフトやノベルティとしてお渡しする相手を選ばないので喜ばれやすく需要があります。
また、野菜をアップサイクルしたおやつは、食育の場面でも活躍します。
野菜が苦手な小さいお子様も、おやつを食べながら野菜の克服にチャレンジできます。

  • 得意先へのギフト、社員向けのギフト
  • 食育の観点から、子供・親子をターゲットにしたノベルティ
  • 健康食品関連のノベルティ

などとしての活用が注目されているSDGsアイテムです。

まとめ

2020年の6月に、アメリカのアップサイクル食品協会が「アップサイクル認証」を発表し、世界で初めてのアップサイクル食品認証となりました。
アメリカでは認証マークがつけられたアップサイクル食品が販売され始めており、消費者からの反響も大きいといわれています。
日本でもお酒や乾麺、ジェラートなど、アップサイクル食品が増え始めており、アップサイクル食品市場は今後も盛り上がっていくと予想されます。

ノベルティや販売品に環境に配慮した素材を使用する企業が幅広い業種で増えています。
作業の合間や休憩のひと時に食べるおやつ、社内外にギフトとして贈るお菓子にアップサイクル食品を取り入れることは、新たに始めやすいエシカルな取り組みなのではないでしょうか。

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