2020年7月のレジ袋有料化で、人々の「脱プラスチック」の意識や関心が高まりました。しかし、レジ袋の使用を減らすことはプラスチックごみ削減へのほんの一歩であり、レジ袋はプラスチックゴミ全体の2%程度しかないそうです。レジ袋以外のプラスチックに関しても「使用の削減」、「ゴミの削減」、「ゴミの資源としての活用」の迅速な対策が急務であることは明らかですね。

今回はプラスチックゴミの中でも約23%を占める、PETボトル容器を原料とした『再生PET(再生ポリエステル)』生地についてご紹介します。(参考:一般社団法人 プラスチック循環利用協会「プラスチックリサイクル基礎知識2020」)

近年SDGsの目標項目や、環境保全の観点から、『再生PET』を使用した製品は注目が高まっています。(今回の『再生PET』生地を使ったオリジナルグッズ製作は、SDGs目標9「産業と技術革新の基礎をつくろう」と目標12「つくる責任つかう責任」に該当します。)

『再生PET』は、すでに衣服やファッション小物など様々な縫製品で使用されている素材です。今回は実際に『再生PET』生地を使って、手提げタイプのちょっと買い&お弁当・お惣菜を入れるのに便利なエコバッグを製作しました。

サステナブル(循環型)な素材『再生PET』とSDGs該当項目

サステナブル(循環型)な素材『再生PET』とは?

サステナブル(循環型)な素材『再生PET』とは?

PETボトルのリサイクル方法は3つの方法があります。

  • マテリアルリサイクル(プラ原料化、プラ原料化、プラ製品化)
  • ケミカルリサイクル(原料化、ガス化、油化など)
  • サーマルリサイクル(セメント原・燃料化、ごみ発電など)

今回ご紹介する『再生PET』は、「マテリアルリサイクル工程」を経て生産されたポリエステル繊維になります。(参考:一般社団法人 プラスチック循環利用協会「プラスチックリサイクルの基礎知識2020」)

『再生PET(再生ポリエステル)』は、回収された使用済みペットボトルを原料として生産されたポリエステル繊維ですが、リサイクル技術の向上により、バージン原料で作られたポリエステル繊維と同等の品質が保たれています。(参考:日本化学繊維協会 「再生ポリエステル繊維」)

通常のポリエステルは、石油の成分から“キシレン”という物質を取り出し化学反応を起こし、ポリエステル繊維の原料であるポリエチレンテレフタレート(PET)と呼ばれる物質を作ります。つまり、この「PET」と「PETボトル容器」が同じ物質であることがわかります。図のように、『再生PET』繊維は、PETボトルを回収した後、細かく粉砕され繊維化されています。よって新たな石油資源を使わないため、環境負荷軽減に大きく貢献していると言えます。(参考:日本化学繊維協会「「化学せんい」は、どのように作られるの?」)

『再生PET』生地を使用したオリジナルグッズを作ることで、「環境に優しい」「サステナブルな素材」「エシカルなモノづくり」をアピールすることができます。最近は、洋服の商品タグとは別に、環境にやさしい素材を使っていることを示すタグを付けているブランドも多く見受けられるようになりました。若者のSDGsや環境保全への意識も高まり、多少値段が高くても生産背景や生産工程に価値を感じて「環境に優しい商品」を選ぶ人が増えています。

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『再生PET』のちょっと買いサイズのエコバッグ

『再生PET』オリジナルエコバッグの仕様

レジ袋有料化によりエコバッグを持ち歩くことが増えた私たちの日常生活ですが、いざ実際にエコバッグを使ってみると、レジ袋を当たり前のようにもらっていた以前には気が付くことができなかった、「レジ袋の使い方」「レジ袋のシルエット」「レジ袋の大きさの使い分け」があったことに気づかされた方は多いのではないでしょうか。

私は、有料化前は漠然と“エコバッグは食料品を買う時、スーパーマーケットで使うもの”というイメージを持っていました。しかし、レジ袋有料化がスーパーマーケットだけでなく雑貨や衣類を取り扱うお店なども含む、「プラスチック製買物袋を扱う小売業」(経済産業省)が対象になったことで「購入する店」「購入するもの」によってレジ袋同様にエコバッグも使い分けが必要であることを実感しました。

今回は、コンビニでのちょっと買いの際や、傾けたくないお弁当・お惣菜を入れることに適しているエコバッグを『再生PET』を使って製作してみました。

のオリジナルバッグの企画は、私の苦い経験からのヒントが詰まっています。
それはレジ袋有料化初期の頃…。持参したエコバッグに購入したお弁当やお惣菜を入れたところ、中身がぐちゃぐちゃになり、エコバッグを汚したことが何度もありました。王道のマルシェ型のエコバッグは、サイズが大きく底が安定しないことに気が付いたのです。(しばらくは既成のエコバッグの底を自分で繕って底マチを作っていました)

その経験をヒントに、サイズは少し小さめで、「広いマチ」をつける仕様に決定!
この仕様にすることで、お弁当やお惣菜も傾きにくくなりました。

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『再生PET』生地の生地色、生地感はさまざま

『再生PET』オリジナルエコバッグの使用シーン

今回オリジナルで製作したエコバッグには、弾力がありソフトな張りを感じる、国内の『再生PET』生地を使用しました。5色の生地を使ってエコバッグを製作しましたが、ポリエステル生地の特徴である「発色の良さ」は、選ぶ生地色でとても印象が違って見えますね。

サステナブル(循環型)な素材『再生PET』を使ったエコバッグ

トランスでは国内、海外製のさまざまな再生ポリエステル生地を取り扱っております。下の写真の生地は、リサイクル生地の証明を獲得している海外の再生ポリエステル生地の見本帳の一部です(※PETボトル容器からのリサイクルではない再生ポリエステル生地もあります)。シルエットや製品使用目的によって適した生地圧、質感の再生生地をご提案させていただきます。

再生ポリエステル生地の見本帳

さて、いかがでしたでしょうか。

PETボトル容器を含むプラスチック素材は、安くて軽く、加工が簡単で腐らないため、活用シーンも多く、たくさんの製品が世に出されてきました。その反面、不要になっても分解されずに自然界に残り続けるというデメリットがあります。「海洋プラスチック」「マイクロプラスチック」など人間が回収しきれていないプラスチックゴミが地球環境に大きな影響を与えているのは決して目を背けることができない事実です。

また、回収されたプラスチックゴミもまだまだ再生資源として活用しきれていないのが現状です。今回ご紹介した『再生PET』製品のようにマテリアルリサイクルされている割合は、全体の22%とまだまだ低いそうです。[ケミカルリサイクル(3%)、サーマルリサイクル(60%)](参考:一般社団法人 プラスチック循環利用協会「2019年プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況」)

イベント、ライブコンサートグッズや、販促ノベルティグッズの企画・製作を担う私たちも、できる限り循環型社会の実現に貢献するために、『再生PET』にようなサステナブルな素材を選び、製品化してくことが求められています。

SDGs達成目標企画、環境配慮オリジナルグッズの企画・製作をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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メルウチカリコ

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株式会社トランス2017年入社。私は洋服が好きなので、少し値が張るものほど製品表示や、付属の製品説明タグをしっかり見ます。最近は本当にリサイクル素材やオーガニックコットンを使った製品をよく見かける気がします。「これ環境に優しい素材で作られた服なんだぜ!」と自慢する機会はあまり無いのにも関わらず「環境に良いなら買っちゃおう!」と衝動を肯定しながらまた財布の紐が緩むのでした…(不要なものを買うことが一番ダメなのですが…)

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