2026年7月、推し活研究員の私、咲楽レイは、アメリカ・ロサンゼルスで開催された、北米最大級の日本のポップカルチャーイベント「Anime Expo(通称:AX)」を視察しました!
さらに今回はイベント会場だけでなく、日本文化やアニメ・漫画・キャラクター関連のショップが集まるリトル・トーキョーや、現地の大型ショッピングモールにも足を運び、グッズの売場を調査。
実際に現地を巡ってみると、日本でもおなじみの作品やグッズが数多く見られる一方で、ファンの作品の楽しみ方や、売場で存在感のあるアイテムなど、日本とは異なると感じる点も見えてきました。
今回は、Anime Expo 2026とLAの街で見つけた現地ファンのリアルな楽しみ方やグッズ事情をレポート。そこで得た気づきをもとに、北米向けの日本発コンテンツグッズ企画を考える際のポイントをご紹介します。
Anime Expo 2026の開催地、ロサンゼルスってどんな街?
アメリカ・カリフォルニア州南部に位置するロサンゼルス(以降、LA)。ハリウッドやビバリーヒルズ、サンタモニカなど、日本でもよく知られる観光スポットが点在する都市です。
映画・エンターテインメントの街として知られるハリウッド、高級住宅街やショッピングエリアが広がるビバリーヒルズ、ビーチや桟橋で知られるサンタモニカのほか、MLB・ロサンゼルス・ドジャースの本拠地「ドジャー・スタジアム」など、エリアによってさまざまな表情を持っています。
今回訪れたAnime Expo 2026の会場「ロサンゼルス・コンベンションセンター」があるのは、LAの中心部・ダウンタウン。さらにLAの日本文化やアニメ・漫画・キャラクターコンテンツに触れられるスポットもありました。
今回視察した3つの主要スポット
今回の視察では、Anime Expo 2026の会場に加え、日本発コンテンツグッズが現地でどのように展開され、楽しまれているのかを探るため、リトル・トーキョーや大型ショッピングモールにも足を運びました。
- ロサンゼルス・コンベンションセンター(Los Angeles Convention Center)
Anime Expo 2026の会場。企業ブースや物販、展示、ステージなどを巡りながら、販売されているグッズはもちろん、来場者のコスプレや身につけているグッズなど、現地ファンの楽しみ方をチェックしました。 - リトル・トーキョー(Little Tokyo)
ダウンタウンにある、日本文化を色濃く感じられるエリアです。
2025年にグランドオープンした「ONE PIECE Cafe」、紀伊國屋書店、BOOKOFF、DAISO、Anime Jungle、カプセルトイショップ、ゲームセンターなど、日本でなじみのあるショップからアニメ・漫画・キャラクター関連のさまざまな店舗や施設が集まっていました。
さらにAnime Expoの開催期間中には、講談社によるブランド体験型施設「KODANSHA HOUSE」も展開されており、イベント会場の外でも日本のコンテンツに触れられる機会がつくられていました。 - デル・アモ・ファッションセンター(Del Amo Fashion Center)
LA南部のトーランスにある大型ショッピングモール。広大な館内には、2026年7月~2027年3月まで期間限定で出店している「SHONEN JUMP SHOP in LOS ANGELES」や、アニメイト、MINISOなど、アジア発のなじみ深いショップも並んでいました。アニメイベントや専門街とは異なる、現地の大型商業施設でアニメ・漫画・キャラクターコンテンツがどのように展開されているのかを調査しました。
それではまず、Anime Expo 2026の会場から見ていきましょう!
Anime Expo 2026を現地視察!会場で見えた現地ファンの楽しみ方
ロサンゼルス・コンベンションセンターを中心に4日間開催された、北米最大級の日本のポップカルチャーイベント「Anime Expo 2026」。
運営団体SPJA(The Society for the Promotion of Japanese Animation)によると、35回目の節目となった今回は、世界65カ国以上から延べ42.2万人以上が来場し、過去最多を記録。地元のホテルやレストランなどへの経済効果は、1億1,500万ドルを超えたとされています。
Anime Expoは、アニメ・漫画をはじめ、ゲーム、音楽、ファッションなど、日本のポップカルチャーを幅広く扱うイベントです。会場では企業による展示・物販ブースのほか、ステージや上映、パネル、体験型コンテンツなどが展開され、多くのファンで賑わっていました。
実際に会場を歩いてみると、日本のイベントでもおなじみの光景が見られる一方で、ファンの作品の楽しみ方には日本との違いも見られました。
コスプレを楽しむ!作品の世界に“入り込む”ファンたち
会場を見渡すと、本格的な衣装に身を包んだ人から、キャラクターをイメージしたアイテムを普段着に取り入れた人まで、さまざまなスタイルで作品を楽しむファンの姿が見られました。
私たちが現地で観察した体感では、本格的なコスプレを楽しむ層が約3割程度。キャラクターの衣装の一部である帽子を被ったり、キャラクターをイメージした服装を取り入れたりといった、いわゆる「概念コスプレ」のようなライトな楽しみ方まで含めると、約6割にのぼりました。
さらに印象的だったのが、その再現度の高さです。
しっかりとコスプレをしていた人たちの多くが、キャラクターの武器や小道具まで装備。なかにはキャラクターのフェイスマスクや、戦隊ヒーローのフルフェイスマスクまで着用する人もおり、衣装だけでなく小道具や装備まで含めて、全身でキャラクターになりきる姿が見られました。
本格的になりきる人から日常の延長で楽しむ人まで、それぞれのスタイルで作品の世界に入り込んでいることが印象的でした。
会場で目立った作品・キャラクターは?
会場内では、冒険やバトル、魔法などのファンタジー要素を持つ少年漫画・アニメ作品が目立っていました。
また、さまざまなキャラクターがいるなかでも、特に主人公キャラクターの存在感が大きかったことも印象的です。
日本では、主人公だけでなく、2番手・3番手のキャラクターや、少し影のあるクールなキャラクターなどにも人気が広がるケースが多く見られます。一方、今回のAnime Expoでは、作品の顔となる主人公や、一目でその作品だと分かるキャラクター・モチーフが目立っていました。
たとえば、作中に登場する敵組織の衣装やシンボルを取り入れたファンの姿も多く見られました。特定のキャラクターだけでなく、作品を想起させるモチーフも、ファンにとって重要な要素となっていることがうかがえます。
また、世界的に知られる日本発のバーチャルシンガーのグッズを見かけたほか、長年世界で親しまれている日本のアニメーション作品のキャラクターのコスプレ姿もあり、日本発コンテンツの幅広い人気が印象的でした。
こうした現地の様子からも、海外向けのグッズを企画する際には、日本でのキャラクター人気をそのまま当てはめるのではなく、「現地ではどのキャラクターやモチーフが支持されているのか」という視点を持つことも大切になりそうです。
グッズだけじゃない!作品の世界を楽しめる体験型ブースも
会場ではグッズ販売だけでなく、作品の世界観を楽しめる展示やフォトスポット、ステージなども多数展開されていました。
なかでも印象的だったのが、大規模につくり込まれたフォトスポットです。作品のビジュアルを背景に撮影するだけでなく、セットの中に入ることで、まるで作品のワンシーンに入り込んだような写真を撮影できるブースも見られました。
そのほかにも、ブース内のコンテンツに参加したり、企業ブースに登場するコスプレイヤーに話しかけて一緒に写真を撮ったりと、ファン自身が参加して楽しめる仕掛けが充実していました。
「グッズを買う」だけでなく、作品の世界に入り込み、その体験自体を楽しむ。こうしたファンの楽しみ方が、会場のさまざまな場所で見られたことも印象的なポイントでした。
イベントの外では何が売られている?LAのアニメ・漫画・キャラクターグッズ売場を調査!
Anime Expoでは、コスプレや体験型ブースなどを通して、ファンが作品を楽しむさまざまな姿が見えてきました。
では、イベント会場を離れた普段の街では、どのようなグッズが展開されているのでしょうか。
今回は、日本文化やアニメ・漫画・キャラクター関連のショップが集まる「リトル・トーキョー」と、大型ショッピングモール「デル・アモ・ファッションセンター」を中心に売場を調査しました。
さまざまなショップを巡ってみると、日本でもおなじみのグッズが並ぶ一方で、売場で存在感を放っているアイテムには違いが見えてきました。
アパレル・フィギュアが存在感大!LAの売場で目立ったグッズは?
LAの売場を巡っていて、特に存在感が大きいと感じたのが「アパレル」と「フィギュア」です。
なかでもアパレルは、Tシャツを中心にまとまった売場が設けられている店舗もあり、キャラクターや作品ビジュアルを大胆にデザインしたアイテムが多く見られました。日本でも多くのコンテンツでアパレルが展開されていますが、今回訪れたLAの売場では、ひとつの商品カテゴリーとして大きく展開されていたことが印象的でした。
フィギュアもさまざまな売場で見かけました。一方、日本の“推し活グッズ”では定番となっている「アクリルスタンド」や「缶バッジ」は、今回訪れた売場ではそれほど目立ちませんでした。
「ぬいぐるみ」も販売されていましたが、日本でよく見かける持ち歩きやぬい撮りを楽しむような小さめサイズよりも、大きめサイズが目立ち、クッションのように部屋に置いて楽しめそうなものも見られました。
また、期間限定で出店中の「SHONEN JUMP SHOP in LOS ANGELES」では、日本の「JUMP SHOP」で取り扱う公式グッズのほか、オリジナルデザインのアパレルやグッズも展開されていました。日本の商品をそのまま並べるだけでなく、現地オリジナルの商品も用意されていたことも印象に残りました。
カプセルトイにも注目!“何が出る?”を楽しむ購入体験
もうひとつ、存在感があったのがカプセルトイです。
リトル・トーキョーやAnime Expoの会場内にはカプセルトイを楽しめるスポットがありました。
カプセルトイの特徴は、商品そのものだけでなく、「何が出るかわからない」「自分で回して手に入れる」という購入体験にも楽しさがあることです。
日本でもおなじみのカプセルトイが、街中とイベント会場の双方で展開されていたことも、今回の視察で印象に残ったポイントのひとつでした。
北米向けグッズ企画で押さえておきたい3つのポイント
Anime ExpoやLAの売場を視察して見えてきたのは、日本での人気や定番をそのまま当てはめるのではなく、現地のファンや売場を知ったうえで企画することの大切さです。
ここからは、今回の視察で得た気づきを、グッズ企画に活かす3つのポイントとして整理します。
日本の“売れ筋”をそのまま持ち込まない
海外向けのグッズを企画する際には、日本での販売実績だけでなく、現地で支持されている作品やキャラクター、ファンの楽しみ方、実際の売場で展開されている商品などを踏まえて考えることがポイントです。
たとえば今回のLAでは、「身につける」「なりきる」といった楽しみ方が目立っていました。アパレルの売場では、キャラクターや作品ビジュアルを大胆にあしらい、ひと目で“好き”が伝わるようなデザインも多く見られました。こうした現地のファン行動や売場の傾向を捉えることで、どのアイテムが適しているのかだけでなく、キャラクターのビジュアルをどの程度前面に出すのか、作品を象徴するロゴや衣装、モチーフをどう使うのかといった、デザインの方向性を考えるヒントにもなります。
まずは現地のファンを知ること。そのうえで、「何をつくるか」を考えることがグッズ企画の第一歩です。

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“現地ならでは”を取り入れて、そこで買う理由をつくる
海外展開というと、日本で販売しているアイテムの仕様やデザインを現地向けに調整することに目が向きがちですが、その土地だからこそ手に入れたくなる理由をつくることもひとつの方法です。
開催都市やイベント、現地のカルチャーなどと作品を掛け合わせることで、「ここでしか買えない」という特別感にもつながります。
海外限定商品やイベントグッズを企画する際には、日本の商品をそのまま展開するだけでなく、その地域ならではの要素をどう取り入れるかも考えてみたいポイントです。
商品との“出会い方・楽しみ方”まで企画する
Anime Expoでは、展示やフォトスポット、ブース内のコンテンツなど、ファン自身が“体験”できる楽しみ方が数多く見られました。
また、イベント会場とリトル・トーキョーの双方で見られたカプセルトイのように、商品を手に入れる過程そのものを楽しめる仕掛けも見られました。
こうした様子から考えると、グッズ企画では「何をつくるか」だけでなく、ファンが商品と「どのように出会い、どのように楽しむか」まで含めて考えることも重要です。
イベントへの参加とグッズを組み合わせるなど、商品を中心にファンが楽しめる体験まで設計することで、グッズの価値をさらに広げることができそうです。
まとめ
今回は、Anime Expo 2026をはじめ、リトル・トーキョーや現地の大型ショッピングモールを視察し、ファンの作品の楽しみ方やグッズ売場の特徴をご紹介しました。
LAでの視察では、日本でもおなじみの作品やグッズが数多く見られる一方、楽しみ方や売場で存在感のあるアイテムなど、日本とは異なると感じる点も見えてきました。こうした現地での気づきは、北米向けのグッズ企画を考えるうえでも参考になりそうです。
海外向けのグッズを企画する際には、日本で人気の商品をそのまま展開するのではなく、現地のファンが「何を好きなのか」だけでなく、「どのように作品を楽しんでいるのか」まで知ることが大切です。
株式会社トランスでは、国内外のトレンドやファンのニーズを捉えながら、作品やキャラクターの魅力を活かしたオリジナルグッズの企画・製作を行っています。
「海外向けにどんなグッズをつくればいいかわからない」「現地のファンに合った商品を企画したい」など、海外向けのグッズ企画・製作をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。


