2021年12月30日~31日に、2年ぶりとなるコミックマーケット(2021冬コミ/C99)が開催されました。
コロナの流行とオリンピック開催によって2年開催が見送られてきたコミケですが、オタク市場において年間で最も大きなイベントの復活は、規模を縮小した形での再開にも関わらず、各業界からも注目され、その開催の様子はネットニュースやSNSでも大きく取り上げられました。

そんな冬コミに引き続き、2022年8月には夏のコミックマーケット(夏コミ)が開催されます。
記念すべき開催100回目となるコミックマーケット100(C100)は前回C99に比べ人数制限の緩和などが行われるようです。

そんな「コミケ」の愛称でいわゆるオタク層から長年親しまれているコミックマーケットについて今更聞けない基本情報や、参加方法について解説していきます。

推し活事情を学ぶ①推し活って何をするの?編

小ロットのオリジナルグッズ、
同人サークルグッズの製作ならこちら!

詳しくはこちら >

コミケとは、どこでなにをするイベントなのか

アニメ・漫画・ゲームなどのエンタメニュースの中でもたびたび目にする「コミケ」「冬コミ」「夏コミ」。
これは同人誌即売会「コミックマーケット」の略称で、年末に開催されるコミケは「冬コミ」と呼ばれています。
(ちなみに、運営のオフィシャル略称は「コミケット」「コミケ」で、両方とも商標登録されています。)

コロナ以前には、夏コミ・冬コミともに近隣まで大混雑になるほどの人入りでも知られており、その来場者数や開催会場の大混雑の様子は、テレビでのニュースでも取り上げられるほどでした。

そんなコミケは、いったい何をしに行き、どんなイベントなのか、今さら聞けない基本情報から解説していきます。

コミケはどこでやってるの?

オタクにとってはおなじみ「東京ビッグサイト」。
コミケを知っている人にとっては、コミックマーケットといえば会場となっているお台場の東京ビッグサイトのことを思い浮かべる人が多いでしょう。
東京ビックサイトの特徴的な逆三角形の建物・会議棟は、コミケを象徴するアイコンとしても知られています。
(コミケ期間中、この会議棟は男性用コスプレ更衣室やスタッフ待機部屋として使われています。)

コミケ、C99、冬コミ、コミケチケット、オタ活、推し活、オタク消費、東京ビッグサイト

2022年夏のコミックマーケット開催概要

ここからは、今年2022年夏に開催予定のコミックマーケットについて解説していきます。

  • コミックマーケット100(C100)
  • 開催日時:2022年8月13日(土)~14日(日)10時30分~16時
  • 開催場所:東京国際展示場(東京ビッグサイト)

前回、2021年12月末に開催されたC99 は冬に開催するため「冬コミ」で、今回、8月に開催されるC100 は夏に開催されるため
「夏コミ」と呼ばれています。
C100というナンバリングの通り、今回のコミケで開催100回目となります。
(※2020年開催予定だったC98はコロナの影響で中止となり、そのまま欠番扱いとなっています)

90年代後半からは、8月のお盆時期に開催する「夏コミ」と12月の年末に開催する「冬コミ」の年2回開催されるようになりました。
その歴史は長く、第1回(C1)は1975年に開催され、日本のアニメ・漫画シーンとともに年々規模を拡大してきました。

2019年時点で、サークル参加数は3万2千、出展企業は144社
2019年冬コミでは、来場者数が1日当たり18~19万人、4日間で過去最高の75万人を記録しました。

2020年は夏季東京オリンピック開催に伴い、会場となる東京ビックサイトが使用できないことから、夏コミはゴールデンウィークに前倒し開催を予定していましたが、コロナ禍の影響でその開催は中止、その後の開催も見送りが続いたことで、今回のコミケは実に2年ぶりの開催となります。
また、新型コロナ感染防止対策のため入場者数の制限も設けられ、従来のコミケとは参加方法も大きく異なります。

コミケ、C99、冬コミ、コミケチケット、オタ活、推し活、オタク消費

同人誌・グッズ・コスプレ…あらゆる「推し活」が集まるオタク消費の中心地がコミケ。

コミケはなにをするところなの?

コミックマーケットは世界最大規模の、同人誌即売会です。
同人誌即売会は、個人サークルが作った同人誌を頒布し、一般参加者はそれを買いに行くのが主な目的です。

コミケがゲームショウやアニメジャパンのようなアニメ漫画系大型コンベンションと大きく違うのは、イベントのメインコンテンツが企業出展ではなく、個人サークルによる同人誌頒布がメインであることです

コミケは同人作品の発表の場であり、アマチュアでのファンアートを手に入れる場です。同時に、好きな作品のファン同士の交流会としての側面も大きく、SNS上で仲良くしているフォロワー同士が直接会う、新しい友達を見つける、長年の趣味仲間の同窓会、など人とつながる貴重な場となっています。
また、企業出展では、各IP企業がプロモーションのために出展し、コミケ限定グッズの販売を行うことからレアグッズ狙いで企業ブースにも長蛇の列ができることが知られています。
コスプレ参加者も年々増えており、イベントを彩る存在としてWEBニュースでもたびたび取り上げられています。
好きなものを買うだけでなく、とにかくコミケに参加してみたい、その場に入りたいという憧れを持つ人も多いようです。

豆知識:同人誌とは?サークルとは?

同人誌とは、個人や同好会で作る、好きな漫画やアニメ、ゲームのファンアート(二次創作)であるマンガや小説の冊子印刷物のことを指します。
そうして作った同人誌を売買(頒布)する場所になるのが「同人誌即売会」です。
同人誌を作って頒布する人は、一人でも複数人でも「サークル」という個人団体として参加申し込みを行います。

この同人誌にはほかに、コスプレ写真集やキャライメージのオリジナルアクセサリー、クリアファイルやポスター、缶バッジやラバーストラップなどの「同人グッズ」を制作するサークルも数多くあります。
同人作品の対象ジャンルもアニメやマンガに限らず、アイドルや芸能人、鉄道、旅行、ペット、写真など多岐にわたります。
大学の漫画研究会や趣味の学術団体、プロ漫画家や作家による個人サークル、オリジナルの漫画や小説を発表する創作作品、自分の体験記をまとめて本にするエッセイなどもあり、自費出版物や自分のオリジナルブランドを発表したいクリエイターたちも参加します。

近年では、小林幸子、西川貴教、叶姉妹などアーティスト・著名人がサークル参加をし、自身の写真集やコミケ限定CD音源、オリジナルグッズなどを頒布し、訪れた一般参加者にサークルスペース内で自ら頒布物を手渡す姿が話題になりました。
(それ以前にも、京極夏彦や富樫義弘、声優の関智一など、漫画家や作家、声優など著名人が特に大々的な告知もせずしれっとサークル参加しているケースも多く、知らずにスペースの前を通った来場者や隣のサークル参加者が仰天する、ということはコミケにおいてはよくあります。)

コミケ、C99、冬コミ、コミケチケット、オタ活、推し活、オタク消費

サークル参加者は、スペースと呼ばれる割り当てられた長机半分の場所に作品を並べて頒布を行う。

コミケへの参加方法

コミケには、大きく三つの参加方法があります。

サークル参加:

同人誌をはじめとする作品など頒布物を取り扱う個人または団体での参加方法です。
頒布物は紙の同人誌、CD-ROM、ポストカード、オリジナルグッズ、アクセサリー、作品展示など多岐にわたります。
コミケの場合、サークル参加はコミケ会場で次回コミケ申し込みセットを購入するか通販で取り寄せて申し込む必要があり、その後当落通知で当選していれば参加できます。
(コミケサークル参加は、ほかの同人誌即売会イベントに比べ、やや特殊な申し込み方法で戸惑う人も多いです。)

一般参加:

基本的には当日そのまま来場するという参加方法です。
サークル参加者以外は、ほとんど全ての人がこの一般参加となります。
従来、入場は無料(サークル情報やガイド情報の掲載されたカタログパンフレットが欲しい人は別途購入)でした。
しかし2021年冬コミは、入場人数規制を行うため、事前購入チケットでのみ参加可能となっています。

企業参加:

いわゆる企業ブース出展です。
ゲームショウやワンフェス、ギフトショーのパブリックデーのようにtoCでのIPプロモーション、物販の場として、年々出展を希望する企業は増えています。

アニメやゲームのキャラクターグッズのコミケ限定グッズの販売が盛んですが、近年は、オタク消費・推し活に活路を見出し、新規事業を展開する企業の新規参入も増加傾向にありました。
また、プロモーション方法もさまざまで、コンテンツ・企業の認知度を上げるための無料配布やゲスト声優トークショー、タレントコスプレイヤー撮影会など、コミケ特有の工夫を凝らした企画を各社が打ち出しています。

今年の冬コミでの参加チケットについては次の章で解説していきます。

豆知識:出展者も来場者も「参加者」

先述したように、一般的な見本市と違ってコミックマーケットは基本的には「同人誌即売会」です。
アニメや漫画の二次創作の同人誌、オリジナルの創作作品を含め、商業流通に乗らず非営利の、あらゆる表現を誰もが自由に発信できる場として開催されています。
そのため、サークル出展者も、一般来場者も「共にコミケを作る参加者」と見なされています。
運営しているコミックマーケット準備会も非営利団体で、2000人を超える運営スタッフも全てボランティアで行われています。

サークル参加者/企業出展者も、一般参加者も参加者としてこの基本理念やコミケのガイドラインを事前にカタログパンフレットやWEBサイトで読み込んで理解していることが前提とされています。コミケにおいては全員が参加者。「一般参加者(来場者)=お客様ではない」を念頭に置いておく必要があるのです。
サークル参加申し込みの際には、今後のコミケの継続に向けた自分なりの考えや意見を必ず記入する欄があるほどです。

これが、コミケが商業ベースで行われる他のコンベンションや見本市と最も違う点です。
たびたび「オタクの祭典」と呼ばれるコミケは、その出自からもわかる通り、「オタクのオタクによるオタクのための祭典」なのです。

今回も参加は全て事前購入チケット制

以前は一般参加の場合、フリー入場制だったコミケですがコロナ以降初の開催となった前回C99から導入された事前チケット制が今回のC100でも導入されることになっています。

すでにサークル参加者は当落通知が出ていますが、一般参加及びコスプレ参加のチケット販売についてはコミケット公式サイトから6月25日以降に順次発表されるということです。

また、前回C99に比べさまざまな変更点がありようです。
1日あたりの入場者数上限を5.5万人から8~9万人に引き上げ、開催時間を30分短縮、C99ではなかったコミケカタログの発行が復活する、そして、前回行われた「ワクチン・検査パッケージ」が今回C100 では行われないことなどが明らかになっています。

参照元:https://www.comiket.co.jp/info-a/C100/C100Notice1.html

コミックマーケット100の開催について

出典元:https://www.comiket.co.jp/info-a/C100/C100Notice2.html

以下は、前回2022年12月のC99開催時のチケットの種類などをまとめたものです。
入場できるエリアの種類や、チケット価格などの参考記録として記載しておきます。

コミケ、C99、冬コミ、コミケチケット、オタ活、推し活、オタク消費

コミックマーケット99の一般参加チケットの販売スケジュール

出典元:https://www.comiket.co.jp/info-a/C99A/C99AEntryTicket2.html

コミケのチケットの種類は3種類あり、さらに入場できるエリアごとに分かれているので、合計7種類のチケットから選んで申し込むことになります。

参加チケット種類 価格 入場時間 入場できるエリア(いずれかを選ぶ)※
アーリー入場 5000円 10時から入場できる 東ホール/西南4F/西南1F
一般入場 2000円 11時から入場できる 東ホール/西南ホール
コスプレ入場 3500円 11時から入場でき、更衣室が使える 東8ホール/会議棟

一般参加は事前にチケット1次抽選申し込み、その後、先着での二次申し込み(上限に達し次第終了)
一般参加チケットも、入れる時間・入れる場所の異なる複数種類があります。
一次抽選申し込み12月3日~13日
抽選当落結果  12月15日
二次先着申し込み12月22~28日

今のところ当日チケットは取り扱われる予定がなく、チケットなしでは当日コミケ会場に行っても入場できません。
さらに、各チケットの一次販売は抽選で行われます。その後の二次販売では先着順での販売となるので、コミケに参加したい人は、上記スケジュールに合わせて一次販売に申し込むか、その後の二次販売の先着チケット争奪戦に挑むしかありません。

入場時に入ることができるエリアを選んでチケットを購入するシステム。

東ホールはサークルエリア、西南4Fは企業エリア、西南1Fはサークルエリア、東8ホールは東ホール更衣室に近いエリア、会議棟は会議棟更衣室に近いエリア、と分かれており、自分のお目当てのものによってチケットを選ぶことになる。
混雑するコミケ会場内は、ほとんどの連絡通路に通行規制をかけており、東西のホール移動ができない時間帯もあるので、欲しいものややりたいことによって自分が向かうエリアを最初に決めておく必要がある。
会場視察のつもりでコミケというものを眺めてみたいな、という人には一般入場の東ホールか企業ブースのある西南ホールのチケットを勧めたいところだが、そもそも今回のコミケはいつにも増して煩雑な申し込み方法と過酷な状況でも参加をいとわない歴戦の猛者オタク向けサバイバルマッチなところがあるので、正直なところ会場視察でのんびり物見遊山参加はあまりお勧めしない、というか、たぶんできない。「素人は黙っとれ」ってリーダーも言ってた。

ワクチン・検査パッケージ

さらに、今回のコミケ(新C99)では、一般参加入場にあたり、

  1. 検温の実施
  2. 本人確認
  3. 新型コロナワクチンの接種証明(予防接種済証、ワクチン接種証明書及び接種記録書)、あるいはPCR検査結果証明の確認

この3つを実施することも告知されています。入場チケットを手に入れている人でも、必ず確認を受けることになります。
こちらも、コミケの公式サイトのチケット情報ページに記載されていますので、参加を考えている人は必ず目を通しておきましょう。

「コミックマーケット」について、ざっくりと解説をしてきました。
ちょっと特殊な点が多く、いきなり全てを把握するのが難しい「コミケ」。
しかし、初回の開催から特有の理念を持ち、長い歴史を誇るこのイベントは、会社員から漫画家のたまご、プロの作家、芸能人あらゆる人が自分の描きたいものを自由に描いて発信できる貴重な場です。
マンガ編集者や出版社、ゲーム開発会社なども、新たな作家やクリエイターたちを発掘するために訪れています。
海外のアニメファンたちからも、一度は行ってみたい憧れのイベントとして知られています。

いきなりコミケへの参加は難しくても、これらの情報を踏まえて開催期間前後のコミケ関連ニュースやレポート記事を覗いてみると、また新しい発見があるかもしれません。

関連コラム

アニメやゲームのオーケストラコンサート「オケコン」とは?

アニメやゲームのオーケストラコンサート「オケコン」とは?

アニメやゲームの世界をクラシックオーケストラで楽しむ
新しいエンタメ「オケコン」について最近の事例を交えて解説!

中華アニメ・中華ドラマ事情

中華アニメ・中華ドラマ事情

女性を中心に熱狂的なファンが増えている
今熱い中国アニメや中国ドラマの放送状況とファン事情を解説!

白峯アサコ

なんだかんだ年に一度は夏か冬どちらかのコミケには参加していましたが、年末ということもあり、冬コミに参加すると、完全に「年末のご挨拶会」になります。
仕事を納めた後は、年末オタク納めをする。それもまたオタク風物詩のひとつ。

戦利品(お目当ての同人誌と企業限定グッズ)の詰まった重たいバッグを担いで肩がちぎれそうになりながら長年のオタク仲間たちと会い「良いお年を!」と対面で言えるのは、なかなかいいものです。

トランスのコラムに関する
ご質問・ご感想はこちらから

【韓国雑貨研究】韓国ストリート編|ファッション雑貨・小物のトレンドを考察

Z世代を中心に安定して支持を集める韓国雑貨。今回の韓国雑貨研究では、「韓国ストリート編」ということで、ストリートテイストのファッション雑貨小物のトレンドを考察していきます。Z世代をターゲットにしたグッズ製作の参考にしてみてはいかがでしょうか。

ハイブランド×キャラクター|異色コラボが持つ効果を「ブランド目線」と「ファン目線」で考察

近年増加しているハイブランドとキャラクターのコラボレーション企画。一見意外な組み合わせに思えるコラボは、どのような狙いを持って異色のコラボが実現されるのでしょうか。ハイブランドとキャラクターのコラボレーションが持つ効果について、ブランド側ファン側それぞれの視点から考察します。

話題のヴィーガンカフェ|ヴィーガン料理とは?ベジタリアンとの違いも解説

日本でも食生活に対する意識が変わり始め、代替肉「大豆ミート」など新たな食材が出てきている中で注目されているヴィーガンカフェ。ヘルシー志向な人だけでなく、カフェ好きや推し活の場としても利用者が増えているヴィーガンカフェの魅力や実際にヴィーガン食を試した感想等をご紹介していきます。

Z世代のクリアポーチ最前線|映えてアクスタが入る推し活ペンケース

推し活が当たり前のZ世代。学生のペンケースやポーチにも、推し活できて使いやすいものが好まれる傾向にあります。定番グッズのクリアポーチやペンケースにも、そんな推し活ニーズをキャッチアップした商品が登場しています。今回は、今どき学生が選ぶ、人気のクリアポーチ最前線を紹介していきます。