Z世代社員が考案した商品企画|新しい風を吹かせる若手のアイデア
Z世代社員が考案した商品企画|新しい風を吹かせる若手のアイデア

将来のマーケットの中心となるZ世代。
ここ数年、Z世代社員独自の発想力や価値観を活かし、新たな商品を生み出しています。
Z世代の社員が中心となり、今までになかったニーズをとらえた新商品、企画の事例をピックアップしました。
Z世代をターゲットにした企画のヒントになる考え方を解説します。

Z世代の心をつかむ|Z世代をターゲットにした商品・キャンペーン企画の事例から好まれる傾向を考察

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Z世代社員が考案した企画の特徴

メインターゲットがZ世代

Z世代顧客のことを知るにはZ世代社員に聞くのが1番。
ターゲット層により近い目線で、今までになかったようなニーズを見つけ出しています。
Z世代をターゲットにした企画を開発する事業部を立ち上げている企業も散見されています。

また、Z世代に限らず、幅広い世代の人をターゲットにし、環境問題や文化をテーマした企画も見られました。

上司がアイデアを否定しない

社会人3年目以内の若手社員のアイデアを生かしたプロジェクトでは、若者の感性を活かすことが大切です。
上司が「売れないのでは?」と思うような一見飛躍したアイデアでも、否定せずに理由を深堀したり、訴求方法を考えてみたりとサポートすることで、Z世代のインサイトをとらえるヒット商品の誕生につながります。

Z世代社員が考案した商品・企画の事例

社会人3年目以内の若手社員や、Z世代事業部などが中心となったプロジェクトが各企業で進んでいます。
Z世代社員が考案した事例を探っていくと、消費の中心を担うといわれるターゲット層に向けた商品企画や、今までの価値観を覆すようなコンセプトを持った企画、急務となる環境問題の解決に貢献する企画などが見つかりました。

matomage 前髪グルー

Z世代社員考案

出典元:https://www.utena.co.jp/matomage/

(株)ウテナが展開するヘアケアブランド・matomage(マトメージュ)から発売された「前髪グルー」は、Z世代女子注目の商品。
同社は40~60代向けのスキンケア用品が主力ですが、10~20代の顧客を獲得するために、Z世代向けの商品開発プロジェクトが立ち上げられました。
SNSでの情報収集やZ世代社員のコメント「前髪が崩れたらこの世の終わり」から生まれた、”前髪をのりで固定する“という斬新発想は、上の世代の男性社員には理解しがたいアイデアかもしれません。
実際に工作用の液体のりを使って前髪を固定するZ世代の姿がSNSで見られたことや、上司が否定せずアイデアを活かしたこと、Z世代社員が実際に使ってアピールしたことなどから商品化し、予定数の2倍以上の売上を記録しているようです。

粥粥好日

Z世代社員考案

出典元:https://kayukayukoujitsu.jp/

「粥粥好日」は、(株)ドットミーと味の素(株)の「Z世代事業創造部」との協業で開発された新ブランドであり、ドットミー社初となるパートナー様との共同開発事業案件です。
若者の食事として選択肢に入りにくく馴染みの薄いお粥ですが、「粥粥好日」はZ世代をメインターゲットとした商品。
Z世代にお粥の良さをアピールするためのポイントが盛り込まれています。

まずは人気メディア「テイストメイドジャパン」から、Z世代インフルエンサーがお粥のアレンジレシピを作る企画をYouTubeで公開。
お粥の斬新なアレンジ方法により、お粥のイメージの刷新を狙いました。
その後発売された新商品の「粥粥好日」の味は、トレンド性の高い韓国・台湾料理、お粥発祥の地ともいわれる中国の料理から着想を得た3種類。
パッケージもおしゃれなカラーリングをしており、今までにない斬新な見た目が若者の目を惹きます。

カップ容器のまま食事をすませられる「時短」要素も、タイムパフォーマンスの良いコンテンツを好むZ世代にとってうれしいポイント。

Pearl for Life by 真珠の卸屋さん パールピアス

Z世代社員考案

出典元:https://www.wsp.ne.jp/c/earring?sort=latest

(株)WSPが運営するECサイト「Pearl for Life by 真珠の卸屋さん」ではZ世代~ミレニアル世代をターゲットにしたパールピアスを展開。
フォーマルシーンで使われる印象のあるパールですが、若者の間でパールモチーフのアクセサリーがトレンドになっています。
Z世代はじめ幅広い世代の人に本物の真珠の良さを知ってもらいたいという想いから、20代の社員がSNSでの情報収取や独自の価値観を活かしてトレンドを掴み、考案。
マスクで顔が隠れる現在、ゴールドとパールを組み合わせた大振りなフープピアスは、顔周りをより華やかな印象に魅せてくれます。

高島屋 つづくつなぐマーケット

Z世代社員考案

出典元:https://www.instagram.com/tsuzuku_market/

(株)高島屋のZ世代社員が未来の百貨店の姿について考えて企画したイベント「つづくつなぐマーケット」。
2021年に迎えた創業190周年を機に企画し、2022年8月の開催で3回目。
「環境」や「文化継承」がテーマになっており、環境にやさしいアパレルブランドやヴィーガン素材のお菓子、若手クリエイターなどが集まります。
デジタル化やコロナ禍により百貨店への人出が減る中、物や作品を通じて人がつながり、つづく社会の実現を目指すことで、新しい価値観を提供することを提案しています。
SNSなども活用し、幅広い世代への集客を狙いました。

haishop Study for Social Change

Z世代社員考案

出典元:https://www.haishopjapan.com/

(株)Innovation Designが運営するおみやげショップ・haishopは、おみやげを通して社会の課題を発信し、共感して行動してくれる仲間を増やすことがコンセプトになっており、ワークショップや小中学校への出張授業などを行うこともあります。
2021年9月から、haishopは社会のさまざまな課題について考える勉強会“Study for Social Change”を開催。
Z世代社員が「お客様ともに社会問題を考えるには、さまざまな角度から問題をとらえ、学ぶ必要がある。さまざまな世代の方と一緒に考える機会を作ってはどうか。」と発案し、新卒1年目~3年目の社員が運営。
第一回の勉強会は「地球上で起こる様々な問題」をテーマに問題提起し、参加者全員で考えるという内容。
毎度さまざまなテーマを挙げてディスカッションを行い、2022年6月にはseason2 となる“Living Together on The Earth vol.5”が開催されています。

まとめ

消費の中心になるといわれてきたZ世代社員が考案したアイデアが市場に現れはじめ、話題に挙がることも増えてきています。
Z世代考案のヒット商品が生まれているその裏側では、新しい価値観や独特な視点、飛躍したアイデアを受け入れようとする上司の姿も見られます。
社会的課題をテーマにした企画なども起こり、メインターゲットとなる若者以外にも幅広い世代や文化に影響を及ぼしています。
新しい発想や価値化を受け入れることで、今まで見えなかった消費者のニーズをとらえたり、サステナブルな取り組みができたり、企業にとって新しいことが起こるかもしれません。

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セウヘイ

株式会社トランス社員。新しい発想が思い浮かぶ人、尊敬します。視野を広げたり、視点を変えたりすることで意外なアイデアに出会えるかもしれませんね。私も視野を広く持ちたい、トンボくらい広い視野。

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