アート×福祉のサステナブルな取り組み「シブヤフォント」の起用事例
アート×福祉のサステナブルな取り組み「シブヤフォント」の起用事例

シブヤフォントとは、障がいのある人の描いた文字や絵をデータ化し、デザインとして起用するシティプロモーションです。
企業や団体が商品やキャンペーンにシブヤフォントのデザインを起用することで、障がいのある人たちの創作活動をビジネスにつなげる、革新的な取り組みです。
本コラムでは、「シブヤフォント」が起用された企画の事例をご紹介させていただきます。
シブヤフォントの魅力と、想いのこもったプロジェクトについてお伝えします。

+ethical

シブヤフォントのポイント

シブヤフォントとは?

シブヤフォントとは、障がいのある人が描いた文字や絵を、デザインを学ぶ学生たちがフォントやパターンとしてデータ化したものです。
渋谷でくらす、はたらく障がいのある人たちと、渋谷で学ぶ学生の協力によって生まれたデザインをオープンフォントとして社会に提供し、企業や団体のプロモーションに活用してもらう事で渋谷の街の多様性を表現します。
フォントやパターンとしてデータ化されているため誰でも使いやすくなっており、商品のデザインや施設内のサインなど、活用できる用途やシーンはさまざま。
障がいのある人の盛んな創作活動にスポットをあて、アートによって福祉施設の仕事を生み出し、こうした活動を世間の人々に知ってほしいという願いが込められています。

シブヤフォントのデザインを起用した商品は、渋谷スクランブルスクエアの展望施設、渋谷スカイのお土産ショップ「SHIBUYA SKY SOUVENIR SHOP」や、RAYARD MIYASHITA PARK内にオープンしている「RAYARD MIYASHITA PARK」で販売され、売り上げの一部を障がい者支援施設に還元しています。

SDGsへの貢献

「環境に配慮した素材」など、ものづくりの現場ではSDGsに対する意識が高まり、さまざまな取り組みが行われています。
SDGsといえば「環境配慮」のイメージが強いかもしれませんが、ジェンダーの平等や、雇用、国内・国家間の格差をなくすなどの、「人」に関わる達成項目も掲げられています。
障がいのある人たちがアート活動を通して街を活性化させるという仕事を生み出すこのプロジェクトは、SDGsの達成項目の
⑧働きがいも、経済成長も
⑩人や国家の不平等をなくそう
⑪住み続けられるまちづくりを
に該当します。

シブヤフォントの起用事例

さまざまなモノ、こと、人が集まる渋谷の街の多様性と、個性的な文字が交わって生み出された福祉×アート×ビジネスの事例をご紹介します。

UNBUILT TAKEO KIKUCHI オーダージャケット

シブヤフォント起用事例

https://unbuilt.jp/feature/20201023

UNBUILT TAKEO KIKUCHIで販売されているカスタムオーダースーツの裏地に、シブヤフォントのパターンデータが採用されました。
“アートと新しい働き方の融合”と銘打ち、オフィスで着るジャケットの裏地にシブヤフォントのポップなパターンを採用することで、UNBUILTのテーマである「楽しく自由にはたらく」をより一層表現されています。
学生と障がいのある人たちのアート活動が、ビジネスシーンに遊び心をプラスするコラボレーションとなりました。

渋谷未来デザイン 「SHIBUKURO」 トートバッグ

シブヤフォント起用事例

https://shibukuro.stores.jp/?all_items=true

一般社団法人渋谷未来デザインによる「SHIBUKURO」プロジェクトは、渋谷に関わるメッセージやデザインを乗せたグッズを展開し、収益の一部を社会に還元するスーベニア事業です。
シブヤフォントを採用した商品の展示イベントを開催し、その物販品としてシブヤフォントのデザインをプリントしたトートバッグを販売しました。
渋谷の街を元気にするという想いで活動している両プロジェクトが、福祉×アート×おみやげコラボレーションで渋谷の魅力を発信しました。
採用されたシブヤフォントのパターンはデザイン性が高く、街で見かけたら「どこで買ったバッグだろう」と気になってしまうようなデザインです。

渋谷区観光協会 「渋谷ハチチョコ」パッケージデザイン

シブヤフォント起用事例

https://www.trans.co.jp/column/news/hachichoco/

渋谷区観光協会公式の渋谷土産、ハチ公像を模したチョコレート「渋谷ハチチョコ」。
パケージデザインの一部にシブヤフォントが起用されました。
渋谷ではたらく障がいのある人、学生の協力で生まれたフォントを国内外から訪れる観光客が手に取る渋谷のお土産のパッケージに載せることで、社会への参加と魅力的な街づくりを推進する企画となりました。

キャノン 年賀状デザイン

シブヤフォント起用事例

https://creativepark.canon/jp/categories/CAT-ST01-5677/index.html

キャノンは、印刷素材サイトにシブヤフォントのパターンを活用したデザインの2021年度年賀状を公開しました。
シブヤフォントの特徴である誰でも使えるフォントデータを年賀状のデザインデータとして公開することで、より多くの人が使いやすくなりました。
フォントデータの特性を生かし、個性的な文字とパターンで年の初めをカラフルに彩りました。

京王電鉄・京王不動産 宿泊施設「カリオ笹塚テラス」 ルームキーホルダー

シブヤフォント起用事例

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000304.000022856.html

2019年、笹塚駅徒歩1分の場所にオープンした「カリオ笹塚テラス」。
地下には地域交流ラウンジが設けられており、プロジェクションマッピングや知育型アート鑑賞ワークショップなどを行い、地域の情報発信、福祉や教育などに関わるイベントが開催されています。シブヤフォントが採用されたのは、宿泊施設内のルームキーホルダー。
物販品等グッズ以外にも施設内備品としてシブヤフォントのパターンが使われています。

渋谷区役所 庁舎内装

シブヤフォント起用事例

https://www.kds.ac.jp/others/20190206news/

2019年に開庁した渋谷区役所新庁舎内のサインやインテリアなど常設されている内装部分にシブヤフォントが使用されています。
各フロアの案内表示や、受付窓口のカウンター、食堂の店頭デザインなど庁舎内の各地にシブヤフォントのデザインがちりばめられています。
渋谷区のスローガン「ちがいをちからに変える街」を体現するように、個性的な文字やパターンが区役所から街づくりを盛り上げます。

福祉×アート×ビジネスでサステナブルな社会へ

障がいのある人の個性を活かしたデザインのちからで、社会に必要な革新的なサービス・商品の創出を行う「シブヤフォント」。
約200種類のアートワークがあるので、例えば、ライブイベントのグッズへの導入を検討すればアーティストが気に入るデザイン、イベントのテーマに沿ったデザインが見つかるかもしれません。
また、渋谷に限らず、地域の行政・福祉施設・デザイナーの共働による「ご当地フォント」の開発も可能です。
商品開発やシティプロモーションなどの企画をトータルプロデュースいたします。

SDGsの推進により、多くの企業や団体が環境配慮や福祉活動を積極的に行っており、今後はより幅広い事業者に対応を求められるようになると考えられます。
環境に配慮した取り組みだけでなく、働き方、人の平等を目指すこともサステナブルな社会を創る活動になります。
福祉×アート×ビジネスの取り組み、自社ビジネスへの活用に興味がある方は是非ご相談ください。

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