Violet Purple Plum etc
Violet Purple Plum etc

アパレルやコスメ、インテリアなど、ファッション関連から発信される「今シーズンのトレンドカラー」。実は、何シーズンも前に海外の専門機関が定めていて、それが世界中で展開されているんです。「TRend COLOR STORY」は、世の中の経済活動や人々のメンタルとも密接に関わってくる「トレンドカラー」について、分かりやすくご紹介するシリーズです。

「TRend COLOR STORY」第二回は、 2018年トレンドカラーのひとつ、
ミステリアスな魅力をもつ「紫」をご紹介いたします。

2018年の春夏の流行紫色ってどんな感じ?

パリやミラノなどで発表された2018年の春夏のファッションコレクションでは、紫系のカラーバリエーションがたくさん登場していました。紫は色調によって性格が変化する不思議なカラーです。
淡く優しいグレーがかった薄紫、クールで青みがかった紫、そして赤みの強いコクのあるプラムもサマーダークカラーとして新鮮でした。今シーズン注目の紫をいろいろな角度からお伝えしたいと思います。知れば知るほど奥深い紫の魅力にハマりそうです。

紫色の性質

色の性質は、私たちの心身にいろいろな影響を与えます。それぞれの性質を知ってコーディネイトすることで、有効活用ができます。色によってセルフプロデュースして自分を美しく魅力的に演出したり、人々を心地よくしたり。今回のテーマカラーの紫はどのような性質をもつのでしょうか。

「紫」は純色のひとつですが、赤と青の中間的な色のため、両方の性質を併せ持っています。
赤の情熱的な女性的性質、青の冷静沈着な男性的性質の中間的性質で「中性色」といわれています。赤と青のその混合具合によってニュアンスの異なる多様な色合いが生まれているため、その性質は複雑怪奇です。紫は、人の感性を鋭くし、インスピレーションを高める効果もあります。

紫が与える心理効果

  • ・緊張や不安な心理状態から解放し、心と体を回復させる「リラックス効果」
  • ・勘を鋭くさせ、思わぬアイディアを生み出すような「インスピレーション効果」
  • ・快眠へと導く「催眠効果」
  • ・男性性と女性性を併せ持つ色が導く「性的効果」
  • ・豊かな感性を刺激し、クリエイティブ活動を促進する「創造性効果」

「紫」は触覚との関係が深いカラーのため、触れることで痛みや病を緩和する手当(ヒーリング)効果が得られるカラーといわれています。

紫が好きな人の性格ってもしかしてミステリアス?

「紫」が好きな人は、現実と一線を隔した自分の世界を持つ「ミステリアスな孤高の人」です。ある意味変わり者的に見られがちです。

  • ・美意識が高く、ファッションセンスもあり、美しいものに囲まれた生活が好き。
  • ・スピリチュアルなものへの関心が高く、精神世界を好み、人によってはその力を持ちます。
  • ・他人の気持ちを汲み取りすぎて、時に傷つくことがある繊細な人です。
  • ・感性の合わない人といるのが辛く、ひとり行動をとってしまうことがあります。
  • ・プライドが高く、自分の感性に自信があり、意見を曲げないところがあります。
  • ・ピカイチの芸術的感性を持っている芸術家気質です。

紫の歴史上のエピソード
歴女のあなたに小耳ネタ

昔は大変貴重な「紫」の染料。だから限られた高貴な人しか身に着けられなかった紫」。地位を象徴する高貴な「紫」は庶民の憧れと尊敬の色だった。

・古くは奈良時代「万葉集」にも「紫」が登場

一番有名な額田王の中大兄皇子(天智天皇)との恋の歌
「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」 ※紫草の生えている原野を行き、立ち入れない御料地(天皇の領地)の野原を行き来して、野の番人が見はしないでしょうか?あなたが私に向かって袖を振っているのを。

・江戸時代のファッションリーダー歌舞伎役者が流行させた「紫」

江戸で上演回数最多の演目「助六」。
団十郎演じる助六が巻いた鉢巻の江戸紫色が当時大流行!

日本の紫とはどんな色?

「紫」は、最も日本らしい色のひとつではないでしょうか。四季折々の自然や古来より継承される伝統文化の中に、様々な色調の「紫」が存在します。まさしく日本の伝統色です。自然に自生する植物や生物が美しい「紫」の染料となり、日本独自の「紫」が現在まで受け継がれてきています。色名には、花々や木々の名前がついていて、郷愁や情緒を感じるものがたくさんあります。
皆さんはいくつ知っていますか?覚えて会話や手紙などで表現するとちょっと素敵な人に見えるかも。

●菫色(すみれいろ)
すみれの花の色。やや青みの濃い紫。平安時代から使われ、明治時代に流行した。
●葵色(あおいいろ)
葵の花のような灰色がかった明るい紫。平安時代から存在する。
●紫式部(むらさきしきぶ)
山野に自生する低木の紫式部の実のような赤みの強い紫。
●紫苑色(しおんいろ)
秋に花を咲かせるキク科の多年草の紫苑の花色。
やや青みがかった紫。
●杜若(かいつばた) ※別名:江戸紫(えどむらさき)
菖蒲の花より赤みの強い紫。

紫野菜の効果が現代の女性には必須?!

あなたは、「紫」色の野菜をいくつ知っていますか?
また、意識して食べていますか?!
紫野菜には、私たちを助けてくれる栄養素が豊富に含まれているらしいのです。
色を食べることは、健康にもつながるスゴイことだったのです。

紫野菜の紫色は「アントシアニン」の色

アントシアニンはポリフェノールの一種の天然色素です。
強い抗酸化作用があり、女性や高齢の方々の最大関心事であるアンチエイジングに効果的です。
紫野菜を毎日食べましょう。気が付いたら若返りしているかも。

  • ・視覚機能の改善
  • ・眼病予防
  • ・メタボ予防(食物繊維が豊富)
  • ・美肌効果
  • ・免疫力の向上

ちなみに、
「紫」はヘルシー志向の食材や栄養機能食品&飲料のパッケージに使われています

企業&ブランドイメージは色で決まる?!

ロゴに「紫」を使った企業やブランドのイメージはどのように感じるのでしょうか?企業や製品のイメージ戦略に、色は重要なポイントですよ。

代表的なロゴ例を見てみましょう!

「紫」は、高級感と上品さ、カリスマ性、美意識、そして創造的な印象を与えます。
企業やブランドの姿勢を表しているかもしれませんね。

2018年の注目カラーはやっぱりパープルだった!

パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー2018に「ウルトラバイオレット」が決定。


出典:繊研新聞 2017年12月19日発行より

創造的なインスピレーションを高める色として選ばれた「ウルトラバイオレット」が来年はさまざまな場所で見られるようになること間違いなし。

さていかがでしたでしょうか。
一口に紫と言っても、色の性質も与える心理効果も多様で、色自体も様々な色調があります。人が感じる印象は異なってきます。2018年春夏のトレンドカラーのひとつである紫の特徴を理解することで、ビジネスにも効果的に活用することができます。

次回の「TRend COLOR STORY」シリーズでは、2018年トレンドカラー第三弾として、「グリーン」のストーリーをお届けいたします。

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